• 夢を追って挑戦する韓国の青春



  • イギリスロンドンで出会った韓国人女性、イ・ヘリムさん。イ・ヘリムさんは「フロント・ロー」というチームを立ち上げ、経営しています。「フロント・ロー」は、ミュージシャンと公演団体を取り次ぎ、出演料の問題まで処理しています。イ・ヘリムさんがイギリスにやって来たのは今から3ヶ月前。彼女が立ち上げた「フロント・ロー」は、韓国の中小企業庁が企画した「グローバル創業企業育成事業」を通じて選ばれ、支援を受けることになったチームの一つでした。イ・ヘリムさんのように独特なアイデアで事業を立ち上げる人や企業のことをスタートアップといいます。イ・ヘリムさんのミュージック・スタートアップはイギリスの投資家に事業計画を発表する投資説明会で一部の投資家から良い反応を得ることができました。

    イ・ヘリムより1年先に「グローバル創業企業育成事業」を通じてイギリスに定着したク・イェリムさん。今年、25歳になるク・イェリムさんの事業計画は雨が多く、傘の国とも呼ばれるイギリスで傘を売ろうというものでした。彼女が1年前の投資説明会で発表した事業計画は、イギリスを旅行する観光客のための「多機能レンタル傘」でした。持ち手と本体を分離できる傘を作って、本体をレンタルしようというアイデアでした。韓国の投資家に事業性に欠けるという評価を受けたク・イェリムさんが最後の機会だと思って志願したのが中小企業庁の「グローバル創業企業育成事業」でした。ク・イェリムさんが考えていた傘はイギリスの実情に合わず、何度も試行錯誤を経た末、持ち手に温熱機能、ライト機能、携帯の充電機能を取り入れたイギリス人向けの傘を開発し、好評を得ています。そして、今は日本とアフリカへの進出を計画しています。


    タイの首都、バンコクにあるデュシット・プリンセス・シーナカリン・ホテルでインターン生として働いているイム・スヨンさん。フロントデスクでの仕事に次いで、レストランで勤務することになったイム・スヨンさんは何事にも積極的に挑んでいます。卒業を控え、大学を卒業した後の進路について悩んでいた彼女は、韓国農水産食品流通公社が企画した「グローバル・K-FOODインターンシップ・プログラム」に志願し、タイのホテルに派遣されたのです。6ヶ月のインターンシップを終えた後、イム・スヨンさんがホテル関連の仕事に就くかどうかは分かりません。しかし、どんな仕事に就いても、インターン生だった今を思い浮かべ情熱的に取り組むことだけは間違いありません。


    今年、29歳になるクォン・スンボムさんは「ゴミ・ベンチャー」とも呼ばれる「イーキューブ・ラボ」の代表です。「イーキューブ・ラボ」が作っているゴミ箱は、箱の大きさの8倍ものゴミを圧縮し、太陽光を使ったセンサーでゴミの量を感知、捨てるタイミングを知らせてくれる賢いゴミ箱です。大学時代、ゴミで汚くなった学校の周りをきれいにしたいというクォン・スンボムさんの素朴なアイデアからスタートした「イーキューブ・ラボ」の太陽光ゴミ箱は韓国だけではなく海外に輸出されています。韓国の若者のアイデアが、世界のゴミ産業をリードするようになったのです。

    韓国の梨花女子大学は「梨花スタートアップ52番街」プロジェクトを進めています。アイデアと情熱、技術を持っているけれど経済的な問題で夢を実現できない学生に賃貸料や専門分野の教授のコンサルトなどをサポートしています。大学が学生のアイデアと情熱を支援する梨花スタートアップ52番街プロジェクトを通じて韓国でも第2のアップル、第2のマイクロソフトのような企業が誕生する日が来るかも知れません。


    2016年2月現在、韓国の青年失業率は12.5%に達しています。恋愛と結婚、出産をあきらめる若者を指す3放棄世代という言葉も登場しました。しかし、そんな中でも新しい挑戦を恐れず、目標に向かって険しい道を歩んでいる青春もあります。無謀なアイデアだ、実現可能性がない、事業性に欠けるという既成世代の評価にもかかわらず夢を追って挑戦する、そんな韓国の青春を応援します。