
5月にも見込まれる米朝首脳会談に向けて最近行われた米朝による実務接触で、北韓が、非核化の見返りとして、軍事的脅威の解消と体制安全の保証に向けた5つの措置をアメリカ側に案として提示したもようです。
米朝接触の状況に詳しい複数の消息筋が現地時間の11日に明らかにしたところによりますと、北韓は最近の米朝接触で、▽アメリカの核戦略資産の韓国からの撤退▽韓米合同軍事演習における核戦略資産の展開の中止▽通常兵器および核兵器で攻撃しないという保証▽停戦協定の平和協定への転換▽北韓とアメリカの国交正常化などを提示したということです。
北韓は、韓国駐留アメリカ軍の撤退は要求しておらず、これからも体制の安全が保証されれば、アメリカ軍の撤退は要求しないという方針を伝えたということです。
アメリカは、北韓の非核化の意志が確かなものであれば、平和協定の締結や北韓との国交正常化も可能と、前向きに捉えているもようです。
ただし、アメリカは、北韓が交渉を時間稼ぎに利用することがないよう、なるべく短期間で非核化に向けた措置を終わらせたいとしていて、アメリカが定めた「非核化の期限」は短くて1年、長くても2年で、少なくともトランプ大統領の任期が終わる2020年末までには非核化を完了することを目指しているもようです。
また、複数の消息筋によりますと、米朝首脳会談では「非核化の期限」や「非核化と見返りに関する基本的原則」だけを決め、具体的なロードマップについてはその後の実務会談で協議が行われるということです。