組織的なデジタル性犯罪の「ｎ番部屋事件」が韓国社会を震撼させました。
女性の性的虐待や暴行の動画を、秘匿性の高い通信アプリ上で閲覧させるなどした事件です。
主犯格の一人、チョ・ジュビン容疑者は、秘匿性の高いロシアのチャットアプリ「テレグラム」内に性的な動画などを共有するチャットルームを設け、仮想通貨で会費を取るなどして、これまでにない性犯罪の手口として衝撃が広がりました。
チョ・ジュビン容疑者は、アルバイトと称して女性を募集し、未成年者を含む女性を脅迫、女性を「奴隷」と呼び、性的虐待や暴行動画を撮影させ、「テレグラム」に設けたチャットルームで販売、流布させました。
被害女性の多くは未成年者で、写真や動画を閲覧した会員は数万人に上りました。
この事件は、去年2019年７月にメディアの報道で発覚し、別のアプリを使った同様の犯罪行為も新たに判明するなどして、警察が本格的な捜査に乗り出し、３月には主犯格のチョ・ジュビン容疑者を逮捕、同じ手口で性的虐待や暴行動画をアップロードしていた共犯者も次々と逮捕されました。
ソウル中央地方裁判所は主犯格のチョ・ジュビンに懲役40年の異例の重い刑を言い渡しました。
サイバー空間に広がる新たな手口の性犯罪で、韓国では性犯罪を厳罰化する方向で性犯罪関連の法改正が行われました。

Photo : YONHAP News

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