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通貨安競争に発展しつつある米中の貿易紛争

#今週の経済の焦点 l 2018-07-30

ⓒ Getty Images Bank

アメリカと中国による貿易紛争が、通貨安競争に発展する様相を呈し、世界の金融市場で不安が広がっています。

中国の人民銀行は24日、1ドル= 6.8040元とする人民元の対ドル基準値を発表しました。これは、去年6月28日以来の元安となります。アメリカが中国製品に対して追加の関税を課しており、中国は人民元安により国内経済への悪影響を避けようとしているものとみられています。

アメリカのムニューシン財務長官は、「人民元安を牽制、為替操作の兆候が無いか注視している」と述べていて、アメリカがことし10月、中国を為替操作国に認定する可能性もあるとみられています。

アメリカとの貿易紛争に端を発した人民元の切り下げは、リスクをはらんでいます。アメリカとの対立により中国の輸出が減り、経済が冷え込むと、中国に中間財を輸出する韓国が打撃を受けるのは必至です。

韓国としては、米中の通貨安競争に備えた対応策づくりが必要です。中長期的には、輸出対象国を多角化し、中国以外にも製造基地を確保することにより、リスクへの対応能力を高める必要があります。また、急激な為替変動などのリスクが発生したときに警告を発し、迅速な対応を促すことで中小企業をサポートするシステムの整備も課題となっています。

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