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「青鳥」ほか

#国楽の世界へ l 2018-08-29

国楽の世界へ


フランスの童話「青い鳥」は、貧しい二人の子ども、チルチルとミチルのお話です。二人は魔法使いのおばさんのために青い鳥を探しに出かけます。そして、「思い出の国」や「未来の国」など、世界を回り神秘な体験をします。でも、家に戻るまで、青い鳥は見つけることができません。ところが、家に戻ると、青い鳥は自分の家の鳥かごの中に入っていたというお話です。青い鳥は、希望を意味します。西洋だけでなく、韓国でもそのように思っていたようです。韓国の定型詩、時調(シジョ)には、青い鳥、青鳥が登場することがあります。ここで、青鳥は、嬉しい知らせを伝えてくれる役割をしています。今日の最初にご紹介する「青鳥」という曲は、遠くに去ってしまった恋人の手紙を受け取ったときの喜びを表現した時調です。この曲を、美しい女唱歌曲でお楽しみいただきます。伝統的な声楽曲の中擧(チュンゴ)、「青鳥、청조야」という曲を、キム・ヨンギさんの歌でお楽しみください。


昔から鳥は、天と人を繋ぐものとされました。そのため、鳥に関しては多様なお話が伝わります。韓国の伝統芸能パンソリにも鳥を歌う場面があるんです。王様の病気を治すためにウサギの肝を探して陸地に出てきたカメのお話、「パンソリ、水宮歌(スグンカ)」の場面です。カメが森の中に入ると、あらゆる動物が集まって上座争いをしていました。自分が上だということを主張するために、みんな自分の自慢話をしています。まず、鳳凰が話します。王様が楽器を演奏するとき自分が傍で鳴きだすと、聖君と聖者が出てきたということです。すると、カラスは七夕のことを話します。自分は七夕に牽牛と織女を出会わせとのことです。また、親孝行を象徴する鳥だと主張します。それを聞いていたミミズクは、カラスを非難します。怪しい鳴き声のカラスは、世の中で最も醜い鳥だとのことです。自然の中で生きる鳥がお互いに争っている姿がとても面白いです。歌を通じて、人間の世界を表現しようとしたのではないかと思います。それでは、ナム・ヘソンさんの歌と、キム・チョンマンさんの太鼓で、「パンソリ、水宮歌の中から、鳥が上座争いをしている場面、수궁가 중 날짐승 상좌다툼」という曲をお楽しみください。


鳥をテーマにした歌といえば、南道(ナンド)地域の雑歌、「鳥のタリョン」が挙げられます。この曲には、旧暦の3月3日に南の地方からやってくるツバメをはじめ、鳳凰、鶴、オウム、カリなど、あらゆる鳥が登場します。そして、自然を楽しむ風流と庶民の哀歓を歌っているんです。今日の最後は、ミン・ウンキョンさんの歌で、「鳥のタリョン、새타령」という曲をお楽しみください。この曲には、ツバメや鳳凰などよく知られている鳥はもちろん、初めて聞くような珍しい鳥まで、あらゆる鳥が登場します。このような歌からは、昔の人々が自然にどれだけ愛情と関心を持っていたのかを推測することができます。

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