自己啓発本『セイノの教え』
2024-03-21
韓国の三大大手芸能プロダクションの一つ、JYPエンターテイメントと関連して先日こんなニュースが報道されました。
韓国大手芸能事務所のJYPエンターテイメントが29日、株式時価総額で同業大手のSMエンタテイメントを初めて上回った。2001年8月に新興企業向け株式市場コスダックに上場してから17年、8月22日に時価総額1兆ウォン(約1006億円)超えを達成し、それから1週間にして同業大手3社でトップに躍り出た。 JYP のパク・ジニョン代表プロデューサーが2014年に掲げた時価総額1兆ウォンの目標を4年で実現したことになる。
JYPはパク・ジニョンさんが率いる芸能プロダクションで、その所属歌手としてはピ(レイン)、god、2PM、2AM、ワンダーガールズなどがいました。現在はそれぞれ独立したり、軍隊に行っているメンバーたち。そんな先輩たちの後を今はGOT7(ガットセブン)、TWICEなどが引き継ぎ活躍しています。
今回の時価総額1兆ウォン突破の功績は日本でも大人気のガールズグループ TWICEの活躍だと思われますが、一方で TWICE のようなグループを生み出したJYPの経営システムの変化にもスポットがあたっています。
もともと JYPは社長のパク・ジニョンさんがすべてをプロデュースするワンマン体制の会社でした。それがワンダーガールズをアメリカでデビューさせるという夢が2008年のリーマンショックで水の泡となり、経営は危機にさらされます。そこで2014年から JYPは新たな経営システムを導入します。
一番大きな変化はそれまで曲の選択からダンスの振り付け、映像、ミュージックビデオの製作まですべてパク社長自らがタッチし、決定していたシステムを完全に止めたことです。タイトル曲の決定を、作曲家など15人で構成する音楽選定委員会で行うことにしました。パク社長はこの15人の一人になり、その決定権は15分の1になりました。
1994年の創業以来続いていたワントップ経営からの脱皮でした。次に
作曲を担当する子会社を設立し、優秀な作曲家を育成しました。定期的に歌のキャンプやオーディションを開き有望な作曲家を選抜しました。 JYPは現在、専属の作曲家25人とすぐに投入可能な外部の作曲家35人の合計60人の作曲家グループを抱えています。
TWICEがこれまでに発表した8曲のタイトル曲のうち5曲がこの作曲家グループの作品です。さらに去年、意志決定の速度をさらに速めるために会社の内部組織を改編しました。
マーケティング、PR、マネージメント、アーチストの発掘育成など、機能別に分かれていた部署をアーチスト中心に統合しました。 TWICE担当部署がこのすべての機能を遂行するようにしたのです。
パク社長は
「 TWICEが組織改編の最初のアーチストですが、その結果業務速度が速くなり効率が良くなりました。スタッフとアーチスト間のコミュニケーションも良くなりました。 TWICEの成功をモデルにこのシステムを他のアイドルグループにも拡大しています」
と語っています。 JYPは外食や化粧品、ファッション、スポーツなどに事業を多角化した大手の同業他社と違い、系列会社がコンテンツ制作という本業に専念している点も特徴です。
また去年、JYPは新社屋に移転しましたが、新社屋の構造と機能もミュージシャンを育てるのに焦点が当てられています。9つのダンススタジオ、18のボーカル練習室、7つのプロデューサー室、11の録音室、2つのミキシングルームなどです。
このような練習室でレッスンを受けデビューを目前としているのは13歳の6人組みの中国アイドルグループ「ボーイストーリー」と、メンバー全員が日本人のガールズグループです。メンバー全員日本人の新たな TWICEは2020年初めにデビューの予定だと言うことです。
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