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韓国の造船業の現状や今後の課題

#今週の経済の焦点 l 2018-11-26

週間経済フォーカス

© YONHAP News

厳しい構造調整と受注の減少により、危機に直面していた韓国の造船業に、復活の兆しが見えています。

ことし1月から10月までの韓国の造船会社の受注量は、去年の同じ期間に比べて71%増え、世界市場シェアも44%に回復しています。この勢いだと、ことし、韓国は中国を抜き、年間の受注量で世界1位を達成することが見込まれています。

IMO=国際海事機関は、船舶からの排気ガス中の硫黄酸化物や粒子状物質による人の健康や環境への悪影響を低減するため、船舶燃料油の硫黄分濃度規制の強化を2020年から開始するとしています。

そのため、海運会社は、LNG=液化天然ガス船舶の発注を増やしています。船舶の燃料をLNGに切り替えると、硫黄酸化物の排出を最大95%削減することができるからです。これにより、韓国の造船会社のLNG船舶の受注が増えています。

ことし10月の時点で、造船各社の受注量は、「現代重工業」が135隻、「三星重工業」が41隻、「大宇造船海洋」が38隻で、来年から造船業が不況を抜け出すことへの期待が広がっています。

しかし、問題は、受注拡大が一部の大手造船会社に限られていることです。韓国の中小の造船会社は、依然として連鎖的な破綻の危機に直面しています。そこで、韓国政府は22日、「造船産業活力向上策」を打ち出しました。しかし、まとめられた対策はあくまでも短期的なもので、より根本的な対応が求められています。

造船業の構造調整をしっかりと進め、生産設備の統廃合などにより供給過剰を解消する一方で、LNG船や超大型運搬船、環境に配慮した船舶、IT技術を取り入れたスマート船舶など付加価値の高い船舶の製造を増やしていく必要があります。

韓国の造船業に青信号が灯った今、技術開発にさらに拍車をかけ、不況のトンネルから完全に抜け出すことが課題となっています。

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