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2024-04-17
曺国(チョ・グク)法務部長官は8日、検察改革案を発表しました。
曺国長官は記者会見で「最後の瞬間まで検察改革にまい進する」と語りました。
検察改革案は、特捜部を廃止することで検察の直接捜査権を縮小するほか、法務部による検察への監察権を強化するのが柱となっています。
改革案では特捜部と関連した内容が最も注目されました。
改革案は、全国に7カ所ある特捜部のうち4カ所を廃止し、ソウル中央地検など3カ所だけに特捜部を残して、その名称を「反腐敗捜査部」に改めるとしています。
特捜部は検察の代表的な捜査機関で、1973年に大検察庁に初めて設置され、政府高官や政治家の不正を捜査してきました。
特捜部は文在寅政権発足後、朴槿恵前大統領や李明博元大統領、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の不正を捜査しました。
特捜部は曺国長官と家族をめぐる疑惑についても捜査を行っています。
検察に捜査指揮権や起訴権などの権限が集中しているために検察の影響力が肥大化して各種の反作用が生じているとの指摘がある中、国会では検察の捜査権を警察に大幅移管する法案が上程されています。
改革案は検察の監察も強化することにしています。
法務部による監察は検察からの出向者が担当するのが慣例となっていて、「セルフ監察」との批判がでていました。このため今後は、外部の弁護士が検察を監察する体制を検討するということです。
また、検察の捜査が長時間・深夜に及ぶ慣行を改め、1日8時間までに制限し、被疑者の人権に配慮するという内容も盛り込まれました。
さらに、法務部の「脱検察化」も進めることにしました。
法務部の要職の多くはこれまで検事が占めていて、法務部で検察の影響力が拡大しているとの指摘を受けて、法務部の中核を占める要職には検事を起用しないことにしました。
検察は捜査指揮権や起訴権などの権限が集中し、一方で外部によるチェック機能が働きにくく、強力な権力機関になっています。
組織維持のために政権の意向に沿って政敵を捜査するなど、政治との癒着も問題視されてきました。
検察改革は強大な権限を握る検察の力をそぐことが狙いです。
曺国長官は年内に検察改革を完了するとの考えを強調しました。
検察の改革をめぐっては国民の間で一定の共感が形成されていますが、検察が曺国長官や家族をめぐる疑惑を捜査していることもあって、曺国長官に検察の改革を進める資格があるのかという批判もあります。
野党は「曺国長官に検察改革を語る資格はない」と批判しています。
検察改革をめぐっては曺国長官を支持する市民団体と反対する市民グループが週末や祝日ごとにそれぞれ大規模な集会を開き、互いに集会参加者の規模を誇示するなど、国論を二分する状況が続いています。
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