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「竹の風流のうち、長い念仏」ほか

#国楽の世界へ l 2020-03-25

国楽の世界へ


韓国の昔のミュージシャンは、先生の歌を聞いてそのリズムを楽器で演奏しました。今のように楽譜を見て演奏するやり方ではなかったのです。このとき、先生が楽器の音を真似て歌うことを、口の音、「口音(クウム)」といいます。口音には、拍子や演奏法のような多様な情報が入っているため、口音さえ習ったら先生がいない時でも練習ができたのです。楽器には、それぞれ独特な口音があります。カヤグムやコムンゴのような弦楽器、テグムやピリのような管楽器の口音は、それぞれ違う音を出すのです。口で出す音で、どうやってリズムが教えられたんでしょうか。今日は、笛ピリの口音で、竹で作った管楽器などで演奏する音楽という意味の、「竹の風流」という曲をご紹介いたします。主に舞踊の伴奏として演奏する音楽です。「竹の風流のうち、長い念仏、대풍류 중 긴염불」という曲を、チェ・キョンマンさんの口音でお楽しみください。


風流という言葉には色んな意味がありますが、音楽という意味もあるんです。「弦の風流、줄풍류」は、弦楽器を中心に演奏する音楽を指します。「竹の風流、대풍류」は、竹で作る楽器、つまり、管楽器を中心に演奏する音楽だという意味です。笛ピリが二つ、テグム、ヘグム、チャング、太鼓がそれぞれ一つずつ、このように6つの楽器で、舞踊の伴奏音楽とか、軍隊が行進するときの音楽を演奏します。今度は、カヤグム散調(サンジョ)というジャンルをご紹介いたします。散調は、それぞれの拍子に合わせて即興的に演奏する音楽です。最初に構成した人の名前を付けて、誰々の散調というふうにいいます。今日は、「キム・ジュクパ流の散調」をご紹介いたします。キム・ジュクパさんは、「散調」という音楽の形を初めて作ったことで知られる、キム・チャンジョさんの孫です。祖父のリズムに自分が作ったリズムを載せて、「キム・ジュクパ流の散調」を完成させました。口音は、1950年代に活躍したパンソリの歌い手、チョ・スンエさんが担当します。パンソリと散調は、似た面が多いため、パンソリの歌い手が散調の趣きもうまく表現できるのです。特に、キム・ジュクパさんの夫は、パンソリの太鼓の芸能保有者で、キム・ジュクパさんが散調を演奏するときは、夫のキム・ドンジュンさんがいつも伴奏をしたそうです。それでは、「キム・ジュクパ流のカヤグム散調のうち、フィモリ、김죽파류 가야금산조 중 휘모리」という曲を、イ・ヨンヒさんのカヤグムの演奏と、チョ・スンエさんの口音、キム・サンフンさんのチャングの演奏でお楽しみください。


口音は、もともとは楽器の音を口で真似することですが、それ自体でも立派な音楽になります。そのため、合奏では、楽器の代わりに人の声を楽器のようにして、口音で参加することもあったそうです。今日の最後の曲は、キム・ソヒさんの「口音、구음」という曲です。キム・ドクスのサムルノリなどの演奏でお楽しみください。口音は、歌詞がないので、母音だけで音楽を表現します。また、口音は厄払いをするときの踊りの伴奏音楽としても用いられるそうです。歌詞がない音楽だからこそ、口音は心により深い感動を与えるのかもしれません。

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