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韓国版ニューディール政策

2020-07-18

ニュース

ⓒ YONHAP News

韓国政府は2025年まで160兆ウォンを投じて190万人の新規雇用を目指すことなどを盛り込んだ「韓国版ニューディール政策」の総合計画を発表しました。

新型コロナウイルスの流行で打撃を受けている経済を立て直すために、1930年代にアメリカが大恐慌から抜け出すための景気対策とした「ニューディール政策」の韓国版に取りかかろう、というものです。

文在寅大統領は14日に行った国民向けの演説で、新型コロナウイルス流行で打撃を受けている経済を立て直し、新型コロナウイルス収束後の時代に備えるための「韓国版ニューディール政策」を発表しました。 

文在寅大統領は「韓国版ニューディール政策」について、「先進国に追いつく追い上げ型経済から先導型経済へ、炭素依存経済から低炭素経済へ、不平等社会から包容社会へと、韓国を根本から大転換させる国家発展戦略だ」と説明しました。

それによりますと、2025年までに合わせて160兆ウォン、およそ14兆円を投じて、190万1000人の新規雇用を創出するとし、財源は、国が114兆1000億ウォン、地方自治体が25兆2000億ウォンを負担し、民間投資から20兆7000億ウォンを調達するとしています。

「韓国版ニューディール政策」は新しいテクノロジーを基にした「デジタルニューディール」と「グリーンニューディール」の二つが軸になっています。

「デジタルニューディール」は、「果敢な投資を通じて、社会、経済、教育、産業、医療など、すべての分野でデジタル化を進め、第5世代移動通信と人工知能を連携、融合させていく、としています。

通信ネットワークや人工知能、それにデータ集約産業の分野で2025年までに56万7000人、遠隔教育や医療などの非対面型のサービス提供事業で14万3000人の新たな雇用創出を見込んでいます。

「グリーンニューディール」は、温暖化防止対策を進めることで新たな産業を創出し、経済格差の是正と経済刺激策を図るというものです。気候変動に先制的に対応し、PM2.5などの大気汚染問題を解決することで暮らしの質を向上させるだけでなく、環境関連の国際的規制強化に対応した製品を作ることで、産業競争力を高めることにしています。

そのために、電気自動車や水素燃料自動車の普及、老朽化したディーゼル自動車の廃止、太陽光や風力など再生エネルギーの普及を拡大するということです。

政府は「グリーンニューディール」で65万9000人の新規雇用を見込んでいます。

韓国は、第1四半期の個人消費が前の年に比べて6.4%減り、20年ぶりの大幅な落ち込みとなっています。

中国、アメリカ、その他の国向けの輸出が減っており、今年はアジア通貨危機以来初めてマイナス成長に転じる可能性も排除できない状況です。

文在寅大統領は演説で、「韓国版ニューディール政策は韓国の大きな転換点の始まりとなるだろう」としたうえで、「抜本的な改革を成し遂げる」と言明し、経済立て直しに意欲を示しました。

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