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「新與民楽」ほか

#国楽の世界へ l 2020-10-07

国楽の世界へ


世宗(セジョン)という王様が作ったハングルは、その原則さえ覚えれば誰でもすぐに読み書きができる文字です。音声を発生する器官の形から子音を作ったことが科学的だと評されます。それだけでなく、当時の世界観、または、宇宙観まで盛り込んだという点で意味があります。「訓民正音解例本」という本は、世宗がハングルを創製したことを記録したものです。この本では、「天地自然の宇宙万物の原理は、陰陽五行のみである」とし、その思想をどのようにして文字に盛り込んだのかを説明しています。陰陽五行の思想は、陰と陽のふたつの力がお互いに働いて、宇宙の森羅万象ができるということです。陰は暗闇、冷たさ、影、陽は明るさ、温かさ、光のようなものを意味します。五行も同じで、世界を理解する方式です。水と火、木と金属、土、この五つの要素がお互いに変化を作り出すことを意味します。陰と陽、五行がお互いに調和を成すとき、世の中が平安になる、これが昔の人々が考える宇宙、または世の中の道理でありました。世宗は、その精神を文字に盛り込んだのです。今日の最初は、世宗が直接作ったと伝わる、「與民楽(ヨミンラク)」という曲を新しく構成した、「星が下りた森、新與民楽、별이 내린 숲-신 여민락」という曲です。ハン・チュンウンさんのテグムとソグムの演奏でお楽しみください。


「星が下りた森、新與民楽、별이 내린 숲-신 여민락」という曲でした。世宗は、「龍飛御天歌(ヨンビオチョンガ)」という歌を作り、これをハングルで記録しました。龍が飛び上がって空を支配することを称える歌」という意味です。歴代の王様が朝鮮を建国するまでの過程をたたえ、この国が代々太平であることを祈願する内容です。根っこが深く根付いた木は風に揺れないため、お花が美しく、実をたくさん結びます。朝鮮も頑丈に根を下ろし、強くなるようにという内容などで構成されます。「龍飛御天歌」は、全部で125章にもなる長い詩ですが、この詩を利用して「與民楽」など、色んな音楽を作りました。「與民楽」は、1章から4章までと、125章を用いて作った音楽です。「民と共に楽しむ」という意味が込められています。今度は、朝鮮時代の歴代王様の位牌を祀る宗廟(チョンミョ)で祭祀を行うとき演奏した音楽です。「宗廟祭礼楽」のうち、歴代王様の手柄を称えた音楽、「定大業之曲(チョンデオブジゴク)」という曲を、国立国楽院、正楽団の演奏でお楽しみください。


「定大業之曲」という曲でした。この音楽も、世宗が作ったものです。「與民楽」と「宗廟祭礼楽」を全て世宗が直接作曲したというと、まさか王様が作っただろうかと思うかもしれません。でも、世宗実録という記録には、世宗が絶対音感の能力があったというお話などがあるんです。当時は祭祀を行うとき、中国から伝わった音楽を演奏しましたが、世宗はこのことを不思議に思ったそうです。生きているときは自分の国の音楽を聴いたのに、亡くなってからは中国の音楽を聴くということが、果たして正しいのかと思ったのです。音楽をただ聞いて楽しむのではなく、良い音楽で良い国を作ろうとしたのです。今日の最後は、イドの歌と演奏で、「江原道(カンウォンド)アリラン」という曲をお楽しみください。世宗は色んな音楽を作ったものの、彼の時代には祭礼の音楽を変えることはできませんでした。ところが、息子の世祖(セジョ)が、父が作った音楽を祭礼に合わせて少し変えて祭礼楽として演奏し始めたとのことです。

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