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第630話 有料の動画配信サービスでバラエティー番組を観るのが韓国のトレンドに?

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-11-16

玄海灘に立つ虹

ⓒ Apple

韓国では何かとネットフリックスが話題になっています。日本でもネットフリックスなど有料の動画配信サービス(OTTサービス)を利用する人は多いと思いますが、韓国の状況をみてみましょう。


韓国の放送通信委員会が全国の13歳以上の男女6029人を対象に行った、どんなメディアをどれぐらい利用しているのかについての去年の調査の結果を今年初めに発表しました。それによりますと、スマートフォンの保有率が、10代から50代で98%以上、60代で91.7%、70歳以上で50.8%とかなり高い割合となっています。自然と、スマホのメディアとしての重要度(日常生活でスマホを必須のメディアとして認識している割合)も67.2%と、テレビの29.5%を大きく上回りました。特に10代では96.2%と、他のメディアがほとんど重視されていないことがわかります。


このようにテレビ離れが進み、コロナ禍が長期化する中、有料の動画配信サービスの利用率は66.3%となっていました。その前の年は52.0%でしたから、14.3ポイント増えたことになります。動画配信サービスはスマホやタブレットなどマルチデバイスに対応していることもこのサービスの利用が大きく増加していることにつながっているとみられています。


特に韓国ではApple TV+のサービスが11月4日から、ディズニープラスのサービスが11月12日から始まっています。いずれもグローバルで展開する定額制動画配信サービスです。先にサービスが始まり韓国ですっかり定着したといえるネットフリックスに対抗する形となっています。韓国では、同じようなサービスを行う韓国国内のOTT(TVING(ティービング)、wavve(ウェイブ)、Watcha(ワッチャ)など)も活発で、現在のこの状況を、OTTサービスの「戦国時代」、「大競争時代」などと表現する記事もみられます。


そして、そうしたメディアでどういうコンテンツを観ているかといいますと、一番よく観ているのは芸能・バラエティー番組で、69.8%を占めていました。次いでドラマ(37.2%)、ニュース(27.8%)、スポーツ(21.8%)などの順でした。そのため、いずれのサービスでも、韓国オリジナルのバラエティー番組を制作、発信しています。芸能・バラエティーコンテンツは固定的なファン層を囲い込めることが強みです。『1泊2日』(KBS)や『無限挑戦』(MBC)、『ランニングマン』(SBS)などの番組が10年以上続いている(いた)のは、マニア層の存在があったからこそ可能だったと分析されています。バラエティー番組の関係者は、「地上波の放送局では許されなかった素材を使うことができる動画配信サービスという場は、芸能コンテンツにとって新たなチャンスになりえると同時に、制作費や制作環境などが改善されるため、より質の高いコンテンツを作れるメリットがある」と話しています。

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