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ハトにエサをやらないで

#マル秘社会面 l 2024-01-03

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank
家の近所の公園に「ハトにエサを与えないように」という表示がしてあり、エッ!なぜと思ってしまいました。ハトと言えば平和の象徴で韓国でも人々に愛されてきた鳥ですが、最近では都市ではあまり歓迎されない存在になっているようです。そしてその原因が人間が与えるエサにあるというのです。何気なく与えたエサにより個体数が急激に増加したことで、ハトはいつの間にか有害野生動物に分類されるようになってしまいました。
ではハトにエサを与える行為がどんな影響を与えているのか。釜山の例で見ていきたいと思います。釜山中区役所に出された苦情では「歩道の上や公園などの公共の場所でハトにエサを与えるという名目で食べ物がまかれており美観を損ねる」「ハトにエサを与えているのか、残飯やごみを捨てているのか分からない」というのがありました。環境部によればハト関連の苦情は2015年の1129件から2022年には2818件に倍以上増加しています。人間が何気なく与えるエサのせいでハトの数が急激に増加しているからです。最近では都市の美観はもちろん、各種害虫やウイルスを拡散し、市民の安全まで脅かす有害野生動物だと認識されており、その存在は平和の象徴から墜落してしまいました。ハトによる事故も起きています。去年10月釜山東来区では10㎏に達する陸橋の外装材が内部に溜まったハトの排泄物により腐食して地面に落下する事故がありました。これに対して区役所は「エサを与える行為の自制をパンフレットなどを作り広報しようとしているが、現行法ではハトにエサを与える行為は違法ではないので、困っている」と話しています
そして今回、ハトにエサを与えることを防ぐための法的な根拠が作られました。去年末に国会の本会議で可決された野生動物保護および管理に関する法律です。この法律により、ハトなどの野生動物にエサを与える行為を禁止したり制限できるようになりました。この法律は公布から1年が過ぎた2024年12月20日以後適用され、地方自治体は条例でエサを与える場所や時期などを具体的に決めることができるようになります。そして違反すれば罰金を科せることも可能です。そのため今後はハトのような野生動物の排泄物による汚染や腐食、騒音などの被害を予防するためにそれぞれの地方自治体が状況に合わせて制裁を加えることができるようになりました。
環境部の関係者は「これまではエサを与えることを制限する罰金などの事項がなく、管理が難しかった。ハトのような野生動物は生態系の一員として適応しなければならない。それを人為的にエサを与えることで過度の繁殖がおき個体数が増加してしまった」と説明しています。
家の前の公園には「ハトが自らエサを探し生態系の堂々とした一員となるようにエサを与えるのはやめてください」と貼ってあります。ハトを平和の象徴として習った世代としては、なんだか寂しい気のする現実です。ハトに今更生態系の一員だから自分でエサを探せと言っても、果たして都会のハトにできるのか疑問です。

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