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経済

地殻変動する韓国の航空業界

#今週の経済の焦点 l 2019-04-22

© YONHAP News

韓国を代表する航空会社であるアシアナ航空と大韓航空が、同じ時期に「オーナー経営の危機」を迎えています。

アシアナ航空を傘下に収める「錦湖(クムホ)アシアナグループ」の持ち株会社・錦湖産業は、経営立て直しのため、グループの売上の60%を占めるアシアナ航空の売却を決めました。アシアナ航空はグループ全体で強引な企業の合併・買収などにより借入金が3兆ウォンに膨らみ、年内に1兆ウォンの返済時期が来ることから債権団は、「抜本的な対策」を求めていました。

一方の大韓航空は、同社を傘下に持つ韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長が今月8日、滞在先のアメリカで病死し、非常経営体制に入りました。オーナー家の3世たちが経営権を継承するためには、相続税を納付し、趙亮鎬氏の持ち株を取得する必要がありますが、遺族が支払わなければならない相続税はおよそ2000億ウォンになるとみられています。高額のため、株式の一部を現金化して支払われる可能性もありますが、株式を現金化した場合、経営権を維持することが難しくなります。 

二大航空会社の地殻変動について、むしろ前向きにとらえる見方が市場では広がっています。会社だけをみると、大韓航空とアシアナ航空は、いずれも良い会社です。両社のこの5年間の業績は悪くありません。両社とも売上高は拡大しています。今回の事態を機に、両社がさらに競争力をつけ、ガバナンス=企業統治の透明化を図れば、さらなる飛躍に向けたきっかけにすることができるとみられています。

さらなる飛躍に向けて、危機をチャンスに変えていく知恵が求められています。

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