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経済

激化する米中貿易紛争が韓国経済に与える影響

#今週の経済の焦点 l 2019-05-20

© YONHAP News

今月9日、10日にワシントンで開かれた米中の閣僚級貿易協議は、ほぼ進展のないまま終了しました。

アメリカは、中国からの輸入品に課す関税を引き上げ、これに対抗して中国は報復関税措置を発表し、貿易摩擦が先鋭化しています。

米中貿易紛争は、韓国の輸出にも飛び火すると予想されています。

中国は、韓国から中間材を輸入し、それを使って完成品を作って輸出しています。そのため、米中貿易紛争の影響で中国からアメリカへの輸出が減ると、当然、韓国から中国への中間財の輸出も減少します。韓国貿易協会は、アメリカによる中国製品に対する関税引き上げの影響で、韓国の輸出は8億7000万ドル減少するとの見通しを示しています。

韓国の輸出額は、6か月連続で減少を続けています。また、韓国のことし1月から3月までの第1四半期の経済成長率はマイナスとなっています。こうしたなか、米中貿易紛争によって世界経済が打撃を受けた場合、対外依存度、特に中国に対する輸出依存度が高い韓国経済は、マイナスの影響を避けられません。

幸い、アメリカと中国は追加交渉の余地を残しています。トランプ大統領は6月下旬に大阪で開かれるG20サミットに合わせて米中首脳会談を行う意向を示しています。ベストのシナリオは、両国が関税を適用する前に合意にこぎつけ、来月下旬のG20サミットで両首脳が和解の握手を交わすことです。

しかし、知的財産権侵害や技術移転の強要、サイバー攻撃、中国の構造改革など、両国の間には解決すべき課題が山積しており、予断を許さない情勢です。

韓国としては、最悪の状況を想定し、先制的な対策を講じる必要があります。米中貿易紛争による打撃が経済危機につながらないようにするための知恵が求められています。

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