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文化

李箱(イ・サン)の短編小説「翼」

#ラジオ図書館 l 2018-03-06

ラジオ図書館




『剥製になってしまった天才を知っているか』


韓国を代表する詩人、李箱(イ・サン)の短編小説「翼」は、

この衝撃的な文章で始まります。


____


「剥製になってしまった天才」を知っているか。


僕は愉快だ。こんな時、恋愛すらも愉快だ。

肉体がふらふらになるほど疲れた時だけ、精神が銀貨のように澄んでいる。

ニコチンが虫腹を病んでいる腹の中に染みると頭の中に決まって白紙が準備されるものだ。

その上に僕はウィットとパラドックスを囲碁の布石(ふせき)のように並べていく。卑劣な常識の病だ。


‘박제가 되어 버린 천재’를 아시오? 


나는 유쾌하오. 이런 때 연애까지가 유쾌하오.

육신이 흐느적흐느적하도록 피로했을 때만 정신이 은화(銀貨)처럼 맑소. 

니코틴이 내 횟배 앓는 뱃속으로 스미면 머릿속에 으레 백지가 준비되는 법이오. 

그 위에다 나는 위트와 패러독스를 바둑 포석처럼 늘어놓소. 가증할 상식의 병이오.



#インタビュー : ソウル大学 国語国文科 パン・ミノ教授

「剥製は生きているように見えるけれど実は死んでいます。つまり、李箱(イ・サン)は生命力を失った天才を知っているか、という質問を通して、天才作家と評価されていた自分の喪失感、苦悩について語っているのです。もう一つ、皮膚の中の肉や内臓を取り除き、肉体性がなくなった剥製は、精神性を強調しています。李箱(イ・サン)は剥製という言葉を通じて精神的な存在としての自分を強調しているのです。」



小説「翼」の作家、李箱(イ・サン)と主人公の『僕』が生きていた

1930年代の韓国は、日本による殖民地支配と、異常ともいえる資本主義の下に

置かれていました。剥製のように生命力を失ったまま生きていた李箱(イ・サン)は

小説「翼」を通して、そんな時代、そんな世界から抜け出し、自由でいたいと、

叫んでいます。


____


翼よ、再び生えよ

飛ぼう 飛ぼう 飛ぼう

もう一度だけ飛んでみよう

もう一度だけ飛んでみようじゃないか


날개야 다시 돋아라


날자 날자 날자

한 번만 더 날자꾸나

한 번만 더 날아보자꾸나


 



作家 : 李箱(イ・サン)

1910年生まれ、本名 : キム・ヘギョン

1931年、詩「異常な可逆反応」で文壇デビュー

「翼」は、1936年9月に発表された作品、韓国最初のモダニズム小説

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