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文化

崔允(チェ・ユン)の短編小説「灰色の雪だるま」

2018-12-18


20年あまり前、1970年代、小説の主人公、カン・ハウォンは貧しい大学生でした。

勉強を続けるため、ハウォンは学期が終わると清渓川(チョンゲチョン)界わいにある古本屋に向かい、教材を売って、そのお金で次の学期に必要な教材を準備しました。

カン・ハウォンは古本屋で教材だけではなく、当時は禁書に指定されていた本を手に入れ、読んでいました。その古本屋で買ったアナキズムに関する本が運命の始まりでした。



彼らの話を聞いていると、

私は生きるということが必ずしも地獄のようではないという

あわい希望を感じたりした。

私が作り出す印刷物がどんな経路でどう使われ、

彼らが望む効果が何か、少しずつ具体的に分かるようになった。

しかし、私はやはり彼らから遠い所にいた。

彼らは私の遠くにいた。


그들의 얘기를 듣고 있으면 

 나는 사는 일이 그다지 지옥 같지는 않을 수도 있다는 

 엷은 희망이 생겨나기도 했다.

 나는 내가 만들어낸 인쇄물들이 어떤 경로로 어떻게 쓰이고 

 그들이 바라는 효과가 무엇인지 조금씩 구체적으로 알게 되었다.

 그러나 역시 나는 그들에게서 멀리 있었다.

 그들은 내게서 멀리 있었다.



#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん

小説に登場する雪だるまは白ではなく灰色です。つまり、灰色の雪で作ったという意味です。1970年代の韓国は、維新体制という名で軍事独裁が強化されていた時期でした。作家、崔允(チェ・ユン)は抑圧的で混乱していた当時の社会的状況を灰色と表現しているのです。しかし、灰色の雪で作られた雪だるまにもそれなりの意味はあります。雪だるまが溶けてしまうことを知っていても懸命に作る子どもたちと同じく、私とアン、そしてその仲間は巨大な権力がいつかは自分たちを挫折させると知りながらも反政府活動をあきらめません。そんな彼らの夢こそ灰色の雪だるまなのです。その意味を知ると、本のタイトル「灰色の雪だるま」からは白い雪だるまよりも切実な情熱と美しさが伝わってきます。



その頃の苦痛は、なにゆえにこんなにも生々しいのだろう。

苦痛は年老いることがない。


この冬には近所の子どもたちを集めて大きな雪だるまを作ってみようか。

数日前、地球を発った彼女の星に電波が届くよう、

頭に長い枝でアンテナも作って...


遠く去っていったあらゆる人は、

その人を知っていた人たちの心に傷のような小さな光を残す。


그 시절의 아픔은 어쩌면 이리도 생생할까

아픔은 늙을 줄을 모른다.


이번 겨울에는 동네 아이들을 모아 커다란 눈사람을 만들어볼까.

며칠 전에 지구를 뜬 그녀의 별에 전파가 닿게끔

머리에 긴 가지로 안테나도 꽂고...


아프게 사라진 모든 사람은

그를 알던 이들의 마음에 상처와도 같은 작은 빛을 남긴다 .




作家:崔允(チェ・ユン)(1953.8.20. ソウル生まれ)

1988年 文芸誌 「文学と社会」に発表した中編小説「あそこ音もなく一枚の花びらが散り」を通じて文壇にデビュー

1922年 短編小説「灰色の雪だるま」で第23回東仁文学賞を受賞

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