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文化

朴相禹(パク・サンウ)の短編小説「私の心の屋塔房(オクタッパン)」

2018-12-25


私の記憶の中には歳月が流れても明かりの消えない

小さな部屋が一つある。

28歳の時、私は3階建ての建物の屋上にある「それ」を初めて目撃した。

こんな所にある部屋を一体何と呼ぶのだろう。

私は訊かずにはいられなかった。

すると一語一語に力を込めてはっきりと彼女はこう答えた。

「オク・タッ・パン」

それは私が地上に生まれて一度も

聞いたことのない奇怪な言葉だった。


나의 기억 속에는 세월이 흘러도 불이 꺼지지 않는

자그마한 방 한 칸이 있다.

내 나이 스물여덟이었을 때, 

나는 삼층 건물의 옥상에 위치한 그것을 처음 목격했었다.

이런 곳에 위치한 방을 도대체 뭐라고 부르나,

나는 반문하지 않을 수 없었다.

그러자 삼빡한 분절음으로 또박또박 그녀는 이렇게 대답했다.

옥.탑.방.

그것은 내가 지상에 태어난 이후 단 한 번도

들어본 적 없는 해괴한 말이었다.



主人公、ミンスは屋塔房(オクタッパン)を

人間がひしめく地上から遠く離れた空間で、

深い絶望と苦悩が溶け込んでいる所だと思います。

小説「私の心の屋塔房(オクタッパン)」は、

ミンスが屋塔房(オクタッパン)に住んでいるジュヒと付き合い始めた

10年前の話で進められていきます。



#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん                     

朴相禹(パク・サンウ)は空間の配置と活用が上手な作家です。「私の心の屋塔房(オクタッパン)」の主な舞台となっているデパートと屋塔房(オクタッパン)も相反する意味を持つ空間の対比と言えます。豊かさの象徴といえるデパートで、華麗な赤いユニフォームを着て、もっとも目につく所で働いているジュヒは屋上に建てられたみすぼらしい部屋、屋塔房(オクタッパン)に住んでいます。そして、自分の部屋から物質と消費の世界の明かりを見下ろしながら、その世界の一員となる日を夢見て生きているのです。



屋塔房(オクタッパン)から現在までの距離、

思い出が忘却の沼へ消え始める頃になっても

私の心の屋塔房(オクタッパン)では明かりが消えることがない。


いつか、偶然を装って訪れるかも知れない必然の時間に、

私はどんなシジフォスの顔をしているのだろう。

互いの顔が分からず、無心に通り過ぎることになっても、

偏見と矛盾と我執に捕らわれた不幸なシジフォスの顔ではなく

自分の運命に堂々と立ち向かうことができる幸せなシジフォスの顔を

私は彼女に見せてあげたい


옥탑방으로부터 현재까지의 거리, 

추억이 망각의 늪으로 잦아들 때가 되었는데도

내 마음의 옥탑방에는 불이 꺼지지 않는다.


언젠가, 우연을 가장하고 찾아올지도 모를 필연의 시간에

나는 어떤 시지프의 얼굴을 하고 있을까.

서로를 알아보지 못하고 무심히 지나치게 될지라도,

편견과 모순과 아집에 사로잡힌 불행한 시지프의 얼굴이 아니라

자기 운명에 당당하게 맞설 줄 아는 행복한 시지프의 얼굴을

나는 그녀에게 보여 주고 싶다




作家:朴相禹(パク・サンウ)(1942.8.20. 、京畿道広州市生まれ)   

1988年 文芸誌「文芸中央」の新人文学賞に中編小説「消えない光」が当選

1999年 短編小説「私の心の屋塔房(オクタッパン)」が第23回李箱文学賞を受賞

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