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文化

「大吹打」ほか

#国楽の世界へ l 2019-01-02

国楽の世界へ


お正月になるとお屠蘇を飲む風習があります。韓国でも朝鮮時代には、新年の最初の日の朝、屠蘇酒(トソシュ)をいうお酒を飲みました。様々な薬草を醸したお酒です。邪気を払い魂を目覚めさせると信じたそうです。一般的に食事をするときは目上の人が先に食べて、その次に下の者が食べます。でも、屠蘇酒だけは、若い者が先に飲むのが順番だったそうです。若者にとっては新しい年が始まったのですが、高齢の人にとっては歳月がまた過ぎてしまったわけなので、後から飲むのだそうです。同じことでも、受け入れる人が誰かによって、その意味は全く違ってくるのです。また一方では、若者はやるべきことが多いので、自分の役割りをうまく果たしてほしいという、はげましの気持ちもあったと思います。新しい年が明けましたが、みなさんは新年をどのように迎えられましたか。今日の最初は、力強い行進曲をご紹介いたします。王様が宮中の外に出かけるときや、軍隊が行進するときに演奏した音楽です。「大吹打(デチィタ)」という曲を、国立国楽院の正楽団の演奏でお楽しみください。


新年になると、色んな計画を立てて、願い事をする方も多くいらっしゃるでしょう。昔は、きれいな水の入った器の前で、家族の健康を祈りました。母親たちは、朝の早い時間から庭に出て、祈りを捧げたものです。守ってくれる対象は、時には太陽、月、星、または先祖でもありました。家族が健康でさえあれば、その対象は誰であったも良かったのです。中でも、昔の人々は、北斗七星への信仰が強かったようです。星座がよく分からなくても、北斗七星はすぐに見つけることができます。それだけ、親しい存在だという意味です。昔の古墳の壁画にも、太陽と月、北斗七星が描かれていました。干ばつのときは、北斗七星が雨を降らせ豊作にしてくれると信じました。また、人間の寿命と、幸せなこと、悲しいことも管掌すると信じたものです。この北斗七星が歌詞に登場する歌があります。正歌アンサンブル、ソウルジギの歌で、「この夜が過ぎる前に、이 밤이 가기 전에」という曲をお楽しみください。


新年には、願い事をすることも大事ですが、昔の人々は厄払いをすることも重視しました。三災とは、9年を周期に回ってくるという三つの災いのことです。火と風と水を大三災と言いますが、自然災害は今でも恐ろしい存在です。また、三災は、道具や武器による災い、伝染病による災い、飢饉の災いを指すこともあります。戦争が多く、農作をしても食べ物が足りなかった時代、民が最も恐れたことだったと思います。三災は、3年間続くと言われます。三災を防ぐためには、頭が三つのタカを描いたお守りを使いました。新年、お守りを門に貼り付けておくのです。それでも安心できないときは、厄払いの儀式を行うこともありました。今日の最後の曲は、「三災の厄払い、삼재풀이」という曲を、ユ・ジスクさんの歌でお楽しみください。このような行いや儀式は、迷信だといえるかも知れません。しかし、ただの迷信だけではなかったはずです。儀式を通じて今後起こりうる災いを認知し、普段より気をつけるための意味もあったのだと思います。

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