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文化

「ヨンジュの十の景色の歌」ほか

#国楽の世界へ l 2020-07-22

国楽の世界へ


先週の木曜日が初伏、来週の日曜日が中伏、そして、今日は一年のうちで最も暑いという大暑です、この時期は、厚さでヤギの角が溶けてしまうという言葉まであるんです。サラリーマンには、夏休みの時期でもあります。お休みの概念がなかった昔も、この時期には仕事を休んで、山や野原などでのんびりと過ごしたそうです。小川に足を浸して昼寝でもしていると、神仙の生活も羨ましくなかったはずです。昼寝をしてからお腹が空いたら、お魚を捕って鍋料理を作って食べました。今は、新型コロナウィルスで、遠くに遊びに行くのも厳しい時期です。その代わり、音楽でこの暑さを乗り越えてみたいと思います。今日は、済州(ゼチュ)島の民謡をご紹介いたします。最初は、「ヨンジュの十の景色の歌」という曲です。ヨンジュとは、済州島の昔の名前です。済州島の「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」の日の出など、十の景色を歌います。ダオルソリがモダンに再構成したバージョンで、「ヨンジュの十の景色の歌、영주십경가」という曲をお楽しみください。


今度は、済州島で草を刈る歌です。牛や馬のエサとなる草を、コルというので、「コルを刈る歌」といいます。済州島では、コルの代わりに、チョルというそうです。冬にも草食動物の牛や馬にエサを与えるためには、秋のうちに草刈りをして乾燥させなければなりませんでした。済州島には、ハンラ山という山の中腹に、広い草地があり、主にそこで草を刈って乾燥させたそうです。村中の人々が集まって作業をしました。済州島の東の地方の人々は、「ホミ」という小さい鎌を利用してみんなで草刈りをしました。一方、西の地方の人々は、「ジンナッ」という大きな鎌を使ったといいます。この道具で草を刈ると、それを運搬しやすく紐で結ぶ人もいたそうです。一日中腰を曲げて仕事をしていると、疲れてしまったり退屈なときもあったでしょう。そんなとき、歌が上手な人が一曲歌うと、仕事にも張りが出たことだと思います。今日は、キム・ジュオクさんの歌で、済州島の海のにおい、風が感じられる、「コルを刈る歌、꼴 베는 소리」という曲をお楽しみください。


「コルを刈る歌、꼴 베는 소리」という曲でした。学者らは、済州島の民謡がソウルやその付近の京畿道(キョンギド)地方の影響を受けて発展したと推定します。だからなのか、南道(ナンド)や西道(ソド)地方のように恨み、ハンの感じられる歌より、ソウルや京畿道地方のように明るく軽快な歌が多い傾向があります。済州島の方言は、初めて聞くとまるで外国語のように聞こえますが、そんな言葉にリズムをつけた民謡もエキゾチックな感じがするのが魅力です。最近は、若いミュージシャンが済州島の民謡を編曲して歌う場合も多いようです。今日の最後は、国楽アカペラ、トリスの歌で、「済州民謡連曲、제주민요연곡」という曲をお楽しみください。祭祀でみんなで歌い楽しむとき海女が歌った曲や、若い男女のラブストーリーなどを続けて歌う曲です。済州島の青い海や涼しい風が思い浮かぶようです。

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