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文化

「テガムノリ」ほか

#国楽の世界へ l 2021-12-15

国楽の世界へ

「テガムノリ」ほか

韓国の伝統音楽や文化には、中国を通じて伝わったものがたくさんあります。中国の漢字や儒教、インドを起源とする仏教、中央アジアを起源とするテピョンソという楽器などがあります。このように考えてみると、韓国は海外のものだけを取り入れたのかと思うかもしれません。でも、文化とはお互いに影響を与えて発展するものです。韓国は受け入れるばかりではなく、韓国の文化を伝えることもありました。中国でも高句麗や百済の音楽を演奏したという記録があります。これと同じように、韓国国内でも違うジャンルの音楽の影響を受けて、音楽の範囲を広げることがあります。今日は、京畿の歌の中で、他のジャンルの影響を受けてできた歌をご紹介いたします。ソウルと京畿道(キョンギド)地域で行われた祭祀グッの中に、「テガムノリ」というものがあります。テガムとは、巫女が祭る神に対する尊称で、ノリとは遊びという意味です。この祭祀では、テガム神を喜ばせるために多様な歌と踊りを楽しみます。テガム神は、人が生きる上で必要なあらゆるところに存在するという設定です。テガム神は、楽しく遊んで気分が良くなると、祭祀に参加した人々に幸せをもたらすとされたようです。そのため、自ずと歌や踊りも楽しくなります。その歌を専門の歌い手が舞台公演のために作り変えたのが、「テガムノリ」という曲です。今日は、まず、チ・ヨンファさんの歌で、「テガムノリ」という曲をお楽しみください。


チ・ヨンファさんは、「テガムノリ」や「チャンブタリョン」など祭祀の音楽が上手な方で、本物の巫女ではないかと言われたそうです。彼女は本物の巫女ムーダンではありませんが、父親は京畿の舞楽で有名で、母親は祭祀グッを行っていたそうです。子供のときから祭祀の音楽に慣れていたのです。今度は、仏教の儀式と関連がある「回心曲」という曲です。お寺の儀式では、梵唄を専門にする僧侶が文教の経田の内容などを歌います。歌詞が漢文や古代インドのサンスクリット語なので、一般の人が意味を理解するのは難しいです。それで、儀式が終わる頃になると、仏の教えを分かりやすく解釈してリズムに合わせて歌ってくれます。この歌を、京畿の歌い手が作り変えて歌ったのが、京畿の歌「回心曲」です。難しい仏教の用語は使っていません。人生は短いため、生きているうちに親孝行し、兄弟と仲良くするようにと歌っています。それでは、チョン・ヨンランさんの歌で、「回心曲、회심곡」という曲をお楽しみください。


もともとは鉦を鳴らして演奏しながら歌うものですが、今日はピアノの伴奏に合わせたバージョンでお聞きいただきました。京畿の歌は、このように宗教の影響を受けたものもありますが、パンソリの影響を受けたものもあります。今日の最後は、春香(チュンヒャン)とイ・モンリョンの身分を乗り越えたラブストーリーの中で、二人がはじめて出会う場面を歌う「小春香歌」という曲です。ウォン・ナキョンさんのヘグムの演奏など楽器の演奏と、アン・チョンアさんの歌でお楽しみください。もともとは太鼓に合わせて歌うものですが、本日はヘグムなどの楽器の演奏に合わせた歌でお聞きいただきました。春香はイ・モンリョンが自分の家に訪ねてこれるように、家の居場所を教える内容の歌を歌います。家の周辺の景色を歌詞にして歌っているんです。

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