メニューへ 本文へ
Go Top

文化

「短歌、赤壁賦」ほか

#国楽の世界へ l 2022-09-19

国楽の世界へ

「短歌、赤壁賦」ほか

中国北宋のときの有名な詩人に、 蘇軾(そしょく)という方がいました。父と弟まで、全て文人の家柄で生まれたといいます。能力が優れていても、性格がまっすぐ過ぎる人は、政治をすると苦労をすることがあります。彼も、人生のほとんどを、配流で過ごしたといいます。配流地にいたとき、友人が訪ねてきました。ちょうど旧暦の七月の幾望の頃です。天気は涼しく、月は明るく、近くの赤壁の川で、友人と舟遊びをしていたようです。風に当たって月を楽しみながら、水が流れる音を聞いて、お酒を交わすと、舟は水が流れるままに進みます。彼は、そのときの感動を、「赤壁賦」という作品で残しました。川は絶えず流れ、乾くことがなく、月の形は変わってもなくなることはないため、世の中でうらやましいものがないということです。今日は、まず、アン・スクソンさんの歌で、「단가 적벽부、短歌、赤壁賦」という曲をお楽しみください。


もうすぐ秋分なので、本当の秋になったといえます。舟遊びにぴったりの時期です。韓国の詩にも、舟遊びの趣きを謳ったものがあります。その中で、男唱カゴク、歌曲の「ハンソンジョン」という曲をご紹介いたします。「ハンソンジョン」は、江原道(カンウォンド)キョンポデという地域の付近にあった、東屋の名前です。昔から有名な場所で、新羅時代には、青少年の団体ファランも、ここで風流を楽しんだといいます。その近くに松の木が多かったのか、歌ではハンソンジョンの松の木で舟を作るお話が出てきます。小さい舟を作りましたが、荷物がたくさんあったようです。お酒とおつまみは基本で、カヤグム、ヘグム、テグム、ピリ、太鼓などあらゆる楽器と演奏者、また、当時のタバコ関連の道具も出てきます。そして、風流を担当する女性も登場します。これだけ多くの人々が一緒になって風流を楽しみ、地方の名勝地も訪問するという内容です。この曲は、初めの部分で高音が出てきますが、すでにお酒に酔った状態にも聞こえます。それでは、キム・キョンベさんの歌で、「ハンソンジョン」という曲をお楽しみください。


昔の学者ソンビは、天気の良い春と秋に舟遊びを楽しみました。そして、引退してからは、漁師になりたいと思っていたようです。騒がしい世俗から離れ、自然の中で、自然と一緒になって、自然に生きるのが最高だと思ったのです。ユン・ソンド先生は、一生島流しの生活をしました。65歳になったある日、済州島(チェジュト)に行って暮らすと言い、舟に乗って去って行ったといいます。当時、朝鮮の人にとって済州島は、まるで世の中の端っこのように思えたところなので、罪を犯した者が島流しで行く場所でした。そんな場所に、自ら進んで行くと言ったのです。ところが、途中で台風に遭って、しばらくとどまった島、ボギル島がとても美しかったといいます。ユン・ソンド先生は済州島に行くことを諦めて、そこで暮らすことにしました。そこで作った詩が、漁師の四季を歌う「漁父四時詞(オブサシサ)」という詩調(シジョ)です。今日の最後は、キム・ナリさんの歌で、この詩調の詩をテーマにした、「漁父四時詞」という曲をお楽しみください。詩調、「漁父四時詞」は、春、夏、秋、冬、それぞれをテーマにして作った詩で、素朴でありながらも、とても美しいと評されます。その中で、今日は、夏をテーマにした詩を元にして作った曲をご紹介いたしました。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >