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文化

「金剛山タリョン」ほか

#国楽の世界へ l 2022-10-10

国楽の世界へ

「金剛山タリョン」ほか

金剛山(クムガンサン)は、昔から韓国最高の名勝地とされてきました。どんなに美しかったのか、季節ごとに異なる名前をつけたそうです。まず、金剛山は春の名前です。新芽が出てあらゆるお花が咲く春には、金剛、つまり、ダイヤモンドのように輝いていたということです。夏には、ボンレ山と言いましたが、ボンレはヨモギやアカザを指す言葉です。また、神仙が暮らす山だという意味もあります。緑でいっぱいになると、まるで、神仙が住んでいる山のように思えたようです。秋には、プンアク山と呼ばれました。プンとは、紅葉を意味します。冬には、ゲゴル山と呼ばれました。木の葉っぱが落ちで、岩石が現れ、そこに白い雪が積もると、その景色も大変美しかったはずです。今日の最初は、アン・スクソンさんの歌で、南道(ナンド)の民謡、「金剛山タリョン」という曲です。


金剛山の呼び方が色々あったように、秋を指す表現にも色んなものがあります。天高く馬肥える秋という言葉は、豊かな秋を意味します。もともとは、中国で北方の遊牧民を警戒する意味の表現だったそうです。農耕民族は秋に収穫をしますが、遊牧民は収穫するものがなく、もうすぐ冬が近づいてくるので、肥えた馬に乗って南の方を侵略してくるだろうという意味だったそうです。また、秋は読書の季節とも言われます。寒くも暑くもないため、本を読むのに最適な時期です。勉強をするにはあまりにも良い天気なので、外に出かけたくなる季節です。紅葉の風景も美しいです。最近は、秋に旅行をする方も多く、週末には郊外へ出かける車で高速道路が混雑します。今度は、北韓の名勝地8か所を歌う、「キソンの八景」という曲です。ウルミルテという場所から眺める春の景色、ブビョクルという東屋からの月の様子、太陽が沈む頃のお寺ヨンミョン寺に集まる僧侶の姿など、八つの風景が登場します。今度は、パク・キジョンさんの歌で、「기성팔경、キソンの八景」という曲をお楽しみください。


朝鮮時代の学者ソンビ、チョン・チョルさんは、歌辞(カサ)という文学の大家とされます。代表作の中に、「関東別曲」というものがあります。江原道(カンウォンド)にあるテグァンリョンの東の地域で観察使をしていたとき、地域の名勝地を回ったときの感想を表現した作品です。王様が地方の観察使に任命してくれたことに対する感謝の言葉に加え、山や川などの絶景を美しい言葉で表現しています。江原道の人々には誇らしい作品で、その地域の芸者キーセンも、この歌をよく歌ったといいます。今日の最後は、キム・ヘスクさん他の演奏で、「신 관동별곡、新関東別曲」という曲をお楽しみください。この曲は、ペク・デウンさんが作曲した曲で、江原道の民謡、「恨(ハン)500年」と「江原道アリラン」のメロディーを基本として、カヤグムと弦楽四重奏が合わさった曲でした。

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