メニューへ 本文へ
Go Top

文化

「冬の日の温かい光を」ほか

#国楽の世界へ l 2023-01-24

国楽の世界へ

「冬の日の温かい光を」ほか

生まれつきの身分を重視した時代には、生活する家も、食べ物も、着るものも全て身分によって違いました。音楽も同じです。宮中で演奏する音楽と一般の民が楽しむ音楽が違ったものです。宮中でも、重要な儀式で演奏する音楽と、宴会で演奏する音楽は別です。歌曲(カゴク、かきょく)、歌辞(カサ、かじ)、時調(シジョ、じちょう)のような歌は、正しい歌という意味で正歌(チョンガ、せいか)といいます。学者ソンビや中間階級の中人(チュンイン)など、経済的に、時間的に、比較的余裕がある人々が楽しんだ歌です。久々みんなで集まって楽しむとき、お茶と詩、絵を描きながら楽しみます。このような音楽を、風流音楽といいます。時間に余裕がある人々が楽しんだ歌であったため、民謡や伝統芸能パンソリに比べてゆっくりで、感情の変化も多くありません。そのため、今のように素早く変化する時代には、遅すぎて面白くないと感じるかも知れません。しかし、昔の人々のように余裕を持って聴いてみると、美しいメロディーと声の調和が楽しめるはずです。最近は、このような正歌の歌い方を活用した歌が、多く作られています。今日の最初は、正歌アンサンブル、ソウルジギの歌で、「겨울날 다슨 빛을、冬の日の温かい光を」という曲です。


今度は、男性の歌曲「ウラク」という曲を、もう少し聞きやすく作り変えた音楽です。年老いたソンビが春雨の日に釣りに行ったようです。居眠りをしていて釣り竿を落としてしまったのですが、びっくりして周りを見渡すと、四方がピンクのお花だったといいます。釣りは台無しで釣り竿も落としたのに、春の美しい景色を見て喜んで踊り、雨具まで無くしてしまったという内容の時調を、歌にして歌ったのが、「ウラク」という曲です。今日ご紹介する曲は、このお話の中から、居眠りをして、釣り竿をなくし、踊っていたところ雨具まで無くしたという部分だけをとって、散歩に出かける人の様子を表現した歌です。それでは、モダン歌曲の歌で、「우락 ‘산책、ウラク、散歩」という曲をお楽しみください。


歌曲は、男性の歌と、女性の歌が違いますし、歌い方にも差があります。男性の歌曲は力強く、女性の歌曲は清い声で歌います。歌がとてもゆっくりなので、歌詞を気にしながら聞かないと、母音だけが聞こえるかも知れません。管弦楽の伴奏と女性の歌曲を聴くと、まるで歌ではなく、あらゆる楽器のひとつのように聴こえることもあります。今度は、伴奏なしで、人の声だけの曲をご紹介いたします。チョン・マリさんの歌で、「꿈에 다니는 길、夢で歩く道」という曲です。イ・オクボンという女性が、分かれた夫を恋しく思い、毎晩夢の中で愛する人を探し歩いたという内容の時調を歌う曲です。夢の中で歩いた足跡が残るとしたら、家の前の石道がすり減ってしまっただろうという内容の歌です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >