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論点

『パラサイト』 アカデミー賞4冠

2020-02-15

ニュース

ⓒYONHAP News

アメリカのアカデミー賞で韓国映画、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞を含む4冠に輝きました。

『パラサイト 半地下の家族』は作品賞のほか、脚本賞、国際長編映画賞、監督賞まで受賞し、今年のアカデミー賞で最も多くの賞を受賞した作品となりました。

今年のアカデミー賞作品賞候補には10本の映画が挙がっていましたが、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞した『パラサイト 半地下の家族』、ゴールデングローブで映画部門作品賞と監督賞を受賞した『1917 命をかけた伝令』、トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』、今回最多の11部門にノミネートされた『ジョーカー』の4本が拮抗していました

10部門でノミネートされ作品賞と監督賞が有力視されたサム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』は撮影賞、視覚効果賞、音響編集賞を受賞、11部門にノミネートされたトッド・フィリップス監督のスリラー映画『ジョーカー』は主演男優賞と作曲賞を受賞しました。

また、10部門にノミネートされたクエンティン・タランティーノ監督のスリラー映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は助演男優賞と美術賞を受賞し、『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』は衣装デザイン賞を、『ジョジョ・ラビット』は脚色賞を、『マリッジ・ストーリー』は助演女優賞を受賞しました。

『パラサイト 半地下の家族』は、半地下に暮らす貧困層の一家が高級住宅に住む上位1%の超富裕層から仕事を得て、次々と予期しなかった事態が起きていくというブラック・コメディの映画です。

韓国では2019年5月に公開され、観客動員数は1000万人を超えました。

半地下の部屋は、韓国社会では貧困層の家庭の生活を象徴する住居形態です。

2015年の人口住宅総調査によると、およそ82万人が半地下の部屋で暮らしています。

ポン・ジュノ監督は、貧富の格差、社会の歪みといった社会的テーマをサスペンス、ドラマ、コメディといったジャンルを行き来しながら多層的に描き、この映画を通じてその作家性が注目を浴びました。

『パラサイト 半地下の家族』はこれまで57の国際映画祭で上映され、主だった賞を受賞しています。

昨年5月のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルム・ドールを受賞しました。 

アカデミー賞作品賞とカンヌ国際映画祭の最高賞を同時に受賞した映画は1955年の『マーティ』以来、65年ぶりで、通算3回目です。

韓国映画がアカデミー賞にノミネートされたこと自体が初めてですが、『パラサイト』は英語以外の外国語映画としても初めてアカデミー賞の最高賞にあたる作品賞を受賞しました。

各国のメディアは非英語圏の韓国映画『パラサイト』がアカデミー賞作品賞の受賞したことについて、映画界の地殻変動、オスカーの歴史を塗り替えたと大きく報じました。

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