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論点

検察総長に停職懲戒処分

2020-12-19

ニュース

ⓒYONHAP News

文在寅大統領は17日、検察改革をめぐって文在寅政権に抵抗してきた検察トップ尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長を停職2カ月の懲戒処分にするとの法務部懲戒委員会の決定を裁可しました。

文在寅大統領は、「任命権者として事態を重く受け止めている」としたうえで、「検察が立ち直る契機になることを希望する」と述べました。

現職の検察総長に対する懲戒処分は憲政史上初めてです。

尹錫悦検察総長の任期は来年7月までですが、今後2カ月は停職となります。

尹錫悦検察総長は文在寅大統領から検察改革を託された秋美愛法務部長官と検察改革の方向性や政府与党の実力者をめぐる疑惑についての捜査をめぐって対立してきました。

尹錫悦検察総長は政府与党の実力者をめぐる疑惑について積極的に捜査を進めましたが、尹錫悦検察総長のこうした動きについては、現政権の実力者をめぐる疑惑だけを集中的に捜査し、野党の政治家に関する疑惑についての捜査は消極的だとの指摘がありました。

与党は、尹錫悦検察総長のこうした動きについて、政府が進める検察改革に反対する政治的な意図があると批判してきました。

尹錫悦検察総長はこうした批判に対して、すべての疑惑について厳正かつ公正に捜査しているだけで、捜査の対象が現政権の実力者であっても例外ではなく、政治的な意図はないと主張しました。

こうした過程で尹錫悦検察総長と文在寅大統領から検察改革を託された秋美愛法務部長官との対立は深まり、秋美愛長官は先月、監察妨害などを理由に、尹錫悦検察総長に対する懲戒請求に踏み切りました。

秋美愛長官は懲戒請求の理由として、検察総長側近に対する監察への妨害、曹国前法務部長官の家族の不正事件を担当する裁判官の政治的傾向などを不正に調査、政治的中立性を毀損する発言など、六つを挙げました。

懲戒請求を受けて法務部の検察懲戒委員会は2回にわたって審議を行い、16日未明、秋美愛長官が懲戒請求のために挙げた六つの理由のうち、尹錫悦検察総長側近に対する監察への妨害、政治的中立に反する発言など、4点を懲戒事由として認め、停職2カ月の懲戒処分を決定しました。

憲政史上初めて現職の検察総長に対する懲戒処分が決まる異例の展開となりましたが、これで問題が解決したわけではありません。

尹錫悦検察総長は、懲戒委員会のメンバーが秋美愛長官の意向で選任され「公正性を欠いている」と主張、処分は「不法で不当な措置であり、検察の独立性が深刻に毀損された」と批判し、懲戒処分の執行停止を求める仮処分申請など、懲戒処分の無効を求めて法廷闘争を続ける意向を示していて、検察総長が任命権者の大統領と対立する様相に発展し、今後も世論を巻き込み確執が続きそうです。

一方、検察と激しく対立してきた秋美愛法務部長官は、懲戒委員会の処分決定後、辞意を表明しました。

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