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論点

文在寅大統領、独立運動記念日の演説で対話姿勢を強調

2021-03-06

ニュース

ⓒYONHAP News

文在寅大統領は1日、独立運動記念日三一節の記念式典で演説し、「いつでも日本政府と対話する準備ができている」と述べ、日本との対話姿勢を強調しました。

三一節は、日本による植民統治下の1919年3月1日に始まった独立運動を記念する日で、この日には政府が記念行事を主催し、記念式典には現職大統領が出席して演説を行います。

ことしの記念式典は、三一独立運動のゆかりの地であるソウル中心部のタプコル公園で開催されました。

文在寅大統領は演説で、歴史から教訓を得ることは重要だが、過去に捉われるべきではないと指摘し、「いつでも日本政府と対話する準備ができている」と述べました。

そのうえで、韓国政府は被害者の側に立って問題の解決策を模索していくが、一方で韓日両国の未来志向の関係発展に向けた努力も続けていくと述べました。

また、北東アジア地域の平和と安定のためにも両国の協力は重要であり、韓米日3カ国が連携していくうえでも両国の協力は欠かせないと指摘し、今こそ新型コロナウイルス収束後の時代を共に準備していくべきだと強調しました。

元慰安婦被害者や元徴用工の問題などで、両国関係はこれまでになく冷え込んでいます。

文在寅政権は対話を通じて問題の解決策を探るとして日本政府の前向きな変化を求めていますが、安倍前政権から菅政権に代わっても日本政府の態度は大きく変わらず、関係回復の兆しは見えません。

文在寅大統領は、過去の問題は対話を通じて解決策を探り、一方では過去に捉われることなく未来志向の関係を発展させていくことが重要だと強調しています。

文在寅大統領が未来志向の関係発展を強調したのは初めてではありません。

昨年11月には朴智元(パク・チウォン)国家情報院長が日本を訪れ、菅義偉首相と面会し、続いて韓日議員連盟のメンバーが日本を訪問するなど、関係回復に向けて問題の解決策を探る動きは続いています。

文在寅大統領はことしの新年の記者会見では、2015年12月の韓日外相会談でなされた慰安婦問題の最終的解決を確認した慰安婦問題に関する合意は両国政府の公式の合意であると認め、一方では日本企業の資産を現金化するのは望ましくないとの立場を示しました。

文在寅政権が日本との関係回復に向けて動き出しているのは、韓米日3カ国が連携していくためにも韓国と日本が関係を回復させることが重要との判断が背景にあるとされています。

同盟重視の姿勢を強調しているバイデン政権は、韓米日3カ国が連携していくためにも韓国と日本が関係を回復させることは重要との立場を示しています。

ただ、文在寅大統領は演説で具体的な解決策には言及せず、日本の茂木外相は文在寅大統領が対話姿勢を示したことについて、「姿勢の表明だけでは評価できない」として、韓国側が適切な対応を取るよう引き続き求めていく考えを示すなど、従来の立場に変わりがないことを強調しているため、関係回復にはさらに時間がかかりそうです。

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