自己啓発本『セイノの教え』
2024-03-21
文在寅大統領の東京オリンピック開会式出席に向けて調整が進められていましたが、日本訪問を見送ることが決まりました。
大統領府の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官は、オリンピック開会式出席と菅義偉首相との初の首脳会談に向けて有意義な協議を進めたが、諸般の事情を総合的に考慮して、日本訪問を見送ることを決めたと明らかにしました。
「諸般の事情」には、在韓日本大使館の相馬弘尚総括公使の不適切な発言などが含まれているとみられます。
文在寅大統領は昨年9月に菅義偉首相と電話で会談したことがありますが、対面での首脳会談は実現していません。
ことし6月にはイギリスのコーンウォールで開催されたG7サミットで顔を合わせましたが、会談には至りませんでした。
文在寅大統領は日本との関係改善に意欲を示していて、東京オリンピック期間中に日本を訪問し、菅義偉首相と初の首脳会談を行い、関係改善につながるのではないかと期待されていました。
文在寅大統領の日本訪問が見送られたのは、首脳会談について双方の見解に隔たりがあったことに加えて、相馬公使の不適切な発言が決定的な要因になりました。
相馬公使は韓国メディアとの懇談会で、文在寅大統領が一人で関係をこじらせているとして、性的な表現を用いて批判したと伝えられています。
加藤勝信官房長官は19日午前の記者会見で、相馬公使の発言について、「外交官として極めて不適切な発言であり、大変遺憾だと考えている」と語りました。
菅首相もこの日の午後、同様の認識を記者団に伝えました。
韓国側は、日本政府に対して、再発を防止するための具体的な措置を取ることを求めましたが、後続措置は取られていません。
一方で、首脳会談に向けた双方の協議は進展がありませんでした。
韓国側は、懸案について率直に意見を交わし、関係改善に向けた実質的な進展を期待できる会談を提案しましたが、日本側は関係改善に向けた取り組みには消極的で、儀礼的な会談にとどめるとの姿勢を崩さなかったということです。
東京オリンピックは両国の首脳が会い、率直に意見を交わす良い機会でしたが、文在寅大統領の日本訪問が実現しなかったことで、当分は関係改善に向けた動きを期待するのは難しくなりました。
2024-03-21
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