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論点

韓国一の富豪はカカオ創業者

2021-08-07

ニュース

ⓒYONHAP News

韓国トップの富豪はカカオの創業者、金範洙(キム・ボムス)理事会議長であることが分かりました。

カカオは、インターネットポータルサイト「ダウム」や韓国最大の無料通話メッセンジャーアプリ「カカオトーク」などを国内外に展開しているインターネットサービス会社です。

ブルームバーグ通信が先月発表した世界長者番付富豪ランキングでは、キム・ボムス氏の純資産額は134億ドルで、サムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)氏の純資産額121億ドルを抜いて、トップにランクされました。

カカオの株価はことしに入って91%急伸し、キム・ボムス氏の純資産額は60億ドル以上増えました。

ブルームバーグは、たたき上げのIT起業家が資産を増やし、従来の財閥一族を追い抜いた典型的なケースだと紹介しています。

キム・ボムス氏は田舎の貧困家庭に生まれましたが、国立ソウル大学産業工学科を卒業、サムスン電子系列のサムスンSDSに入社しました。

1998年にはサムスンSDSを退社、オンラインゲーム「ハンゲーム」を創業しました。

その後、IT企業のNHNと合併、共同代表に就きましたが、2006年12月にカカオを創業、2007年にはNHNの共同代表から退きました。

キム・ボムス氏がIT業界で注目されるようになったのは、メッセンジャーアプリの「カカオトーク」がヒットしてからです。

「カカオトーク」は全国民が使用するメッセンジャーアプリとなり、キム・ボムス氏は金融、ゲーム、配車サービスなどに事業領域を拡大していきました。

新型コロナ禍の影響で非対面のサービスが増え、カカオはさらに成長を遂げ、株価も大きく上昇しました。

カカオの時価総額は、ことしに入ってから上場企業のうち4位にまで上昇しました。

6日に上場されたカカオ系列のインターネット銀行、カカオバンクは第1四半期の純利益が467億ウォンに上り、上場を通じてさらに2兆6000億ウォン、およそ2500億円の資金を調達できると予想されます。

決済システムのカカオペイや日本法人のカカオジャパンの上場も準備していて、これらの系列会社が上場されれば、キム・ボムス氏の純資産額はさらに増えるとみられます。

経済が大きな飛躍を遂げる過程で、所得格差が広がり、やがて固定化され、様々な分野へと影響を与える格差社会が各国で問題になっています。

韓国では富豪ランキングの上位はいつも財閥の総帥が占めていました。

キム・ボムス氏は親から相続した遺産がない、文字通りたたき上げの企業家です。

そんなキム・ボムス氏が財閥3世を抜いて富豪ランキング1位になったのは、格差社会の問題を解消する一つの可能性を示唆するものと受け止められています。

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