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論点

物価の上昇が加速化

2021-11-06

ニュース

ⓒYONHAP News

物価高に対する懸念が広がっています。

統計庁がこのほど発表した消費者物価動向によりますと、10月の消費者物価は前の年に比べて3.2%上昇しました。

消費者物価上昇率が3%を超えたのは10年ぶりです。

物価上昇に最も影響を及ぼしたのは工業製品で、工業製品の中でも石油製品が最も大きく上昇しました。

原油価格の上昇で、ガソリンや軽油など、石油製品の価格が27.3%も上昇し、2008年8月以来、最も高い上昇率となりました。

サービス産業は、外食部門の物価が大きく上昇しました。

ワクチン接種が進むにつれて、消費者心理が回復した影響と分析されています。

家計が体感している物価、体感物価はさらに大きく上昇しています。

上半期に物価上昇をけん引した農産物や畜産物の全体の上昇率は0.2%と落ち着きましたが、品目別では、家計の支出が多い豚肉は12.2%、卵は33.4%、ニンニクは13.1%も上昇しました。

また、ガソリンは26.5%、軽油は30.7%、電気料金は2%など、家計に直接影響を及ぼす品目の物価が軒並み大きく上昇しました。

家計が多く支出する141品目を基準に算定した生活物価は4.6%も上昇し、家計の負担が日ごとに増しています。

政府は6月に発表した2021年下半期経済政策方向で、ことしの物価上昇率目標値を1.8%としましたが、その後、2%に上方修正しています、

しかし、昨今の物価の動きを見ますと、目標値2%を達成するのは難しいとみられます。

物価上昇率は3月までは1%台で推移しましたが、4月に2.3%まで上昇しました。

その後は2%台で推移していましたが、先月は10年ぶりに3%台を超えました。

年間の物価上昇率が2%台を超えるのは避けられない見通しです。

物価の上昇は韓国だけの話ではなく、世界的に物価上昇率の伸びが高まっています。

世界的なインフレは、モノやサービスの全般に波及していて、消費の回復が、製造業や運輸業、サービス業の供給能力より急速に進んでいることが、物価上昇につながっています。

IMF国際通貨基金は、世界経済見通しで、消費者物価の上昇がことしの秋にピークに達し、2022年半ばにはコロナ禍以前の水準に緩和されるだろうとの見通しを示しました。その一方で、消費の急速な回復による供給不足で物価上昇がより長期間持続するリスクが存在すると指摘しました。

政府は、年末までガス料金などの公共料金を凍結する方針を決め、ガソリンや軽油などの消費税を20%引き下げるなど、対策に動き出しました。

韓国銀行も物価対策として政策金利を引き上げる見通しです。

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