メニューへ 本文へ
Go Top

論点

生産者物価が急騰、経済成長率は下方修正

2022-04-23

ニュース

ⓒYONHAP News

原油をはじめとする原材料価格が急騰している影響で生産者物価指数は5年ぶりに最大の上昇幅を記録しました。こうしたなかIMF=国際通貨基金は韓国の経済成長率見通しを下方修正しました。

ウクライナ情勢など内外の不安要因が続いていて、物価の上昇や経済成長率の下方修正は今後も続くものとみられます。

IMFは19日に発表した「世界経済見通し」で、今年の世界の経済成長率は3.6%、韓国の経済成長率は2.5%との見通しを示し、1月の発表から世界経済の見通しは0.8ポイント、韓国経済の見通しは0.5ポイント下方修正しました。

韓国政府は今年の経済成長率について3.1%、韓国銀行は3.0%との見通しを示していて、IMFの見通しとの差が拡大しました。

OECDと国際投資銀行の平均値は3.0%、大手格付け会社のフィッチとムーディーズは2.7%とIMFより高い見通しを示していますが、同じく格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズはIMFと同じく2.5%との見通しを示しています。

IMFは韓国の成長率見通しを下方修正しましたが、主要国に比べると小幅の修正にとどまりました。

ドイツは1.7ポイントと大幅な下方修正となり、イタリア1.5ポイント、イギリス1.0ポイント、日本0.9ポイント、フランスは0.6ポイントの下方修正となっています。

一方、IMFは韓国の消費者物価上昇率について、1月の見通しから0.9ポイント上方修正し、4.0%との見通しを示しました。

2011年以降では最も大きな上昇幅ですが、主要国に比べると低い方です。

世界経済はインフレの抑制が課題となっていて、韓国も例外ではありません。

実際に韓国の3月の生産者物価指数は前の月に比べて1.3%上昇し、5年ぶりに最大の上昇幅となりました。

生産者物価指数は16カ月連続で上昇しています。

生産者物価は消費者物価の先行指数ともされていて、通常2~3カ月後に消費者物価に反映されます。

3月に生産者物価が大きく上昇したということは、少なくとも2~3カ月は消費者物価が上昇するということになります。

生産者物価はいろいろな要因で今後も上昇するとみられ、消費者物価の上昇も続くと予想されます。

IMFが示した韓国の成長率見通しは主要国に比べると小幅修正にとどまったほか、2020~2022年までの3年間、韓国の経済成長率の平均は1.85%で、G7の国々と比較しますと、アメリカの1.92%に次いで2番目の高さを維持しています。

主要国の中では最も速い速度で経済が回復していますが、楽観はできない状況です。

コロナウイルスの感染拡大によるサプライチェーンへの影響は続いているほか、ウクライナ情勢は短期間に収束する見通しは立っておらず、経済の難しい舵取りは当分続くとみられます。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >