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論点

ロシアへの輸出規制強化から1か月

2022-04-30

ニュース

ⓒYONHAP News

ロシアとベラルーシへの輸出規制が始まってから1か月が経ちました。

政府は、輸出規制強化で韓国企業が抱えている問題点などを点検し、影響を最小化することに努めています。

産業通商資源部は27日、対ロシア及びベラルーシ輸出規制関連懇談会を開き、業界関係者らと輸出規制措置の影響と改善策について協議しました。

懇談会には、大韓貿易投資振興公社のほか、電子、造船、自動車など、主要業種の関係者らが出席しました。

懇談会に出席した産業通商資源部の呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長は、韓国は国際社会の責任ある一員としてロシアへの経済制裁に積極的に加わっているとしたうえで、輸出規制に伴う業界の被害を最小化し、各企業への影響を抑えるために努力を続けていきたいと述べました。

韓国政府は2月末にロシア及びベラルーシへの戦略物資の輸出を中断すること決め、3月26日からは非戦略物資57品目についても輸出する際に許可を取得するよう求めています。

戦略物資は、安全保障上または戦争遂行上不可欠で、重要な影響を及ぼす物資で、通常兵器または大量殺傷兵器及びその運搬手段の製造や開発、保管に利用できる物資を指します。

一方、非戦略物資は、戦略物資ではないにしても、大量殺傷兵器の開発、製造などに転用できる物資を指し、広義では食糧や木材などを除くすべての物資が含まれます。

産業通商資源部によりますと、この1か月間に非戦略物資57品目の輸出許可を申請した件数は10件に及びませんでした。

申請件数が少なかったのは、許可を取得しても輸出代金を受け取れるという保障はなく、企業が自ら輸出を差し控えているためとみられます。

今のところ輸出規制強化に伴う韓国企業の被害は大きくありませんが、一方のロシア側は韓国を非友好国に指定し、韓国人の入国や韓国への輸出を制限するなどの対応措置を取っていて、影響が懸念されています。

ロシア側のこうした措置で、韓国企業はロシアから輸入する602品目について支障が出ていますが、全体の輸入額に占める割合は0.6%にとどまり、大きな影響は出ていません。

今のところロシアへの依存度が高い品目については、ロシア側は韓国への輸出規制をしておらず、支障は出ていません。

しかし、貿易や対外直接投資にかかる危険や信用リスクを填補する保険を運用している韓国貿易保険公社には、輸出代金を受け取れないなど、ロシアと関連した貿易保険事故14件の申請が受け付けられました。

昨年1年間の12件をすでに上回っています。

ロシアと関連した貿易保険事故の受付件数は今後も増えるものとみられます。

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