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ライフスタイル

第483話 コンサートでのテチャン、どう思いますか。

#アジュンマの井戸端会議 l 2018-11-29

玄海灘に立つ虹

© Getty Images Bank

11月14日(水)のマル秘社会面で話題になっていた映画『ボヘミアン・ラプソディ』の中で、クイーンのボーカルのフレディ・マーキュリーの合図に合わせて、会場のファンが声を揃えて歌っていました。また、フレディの誘導がなくても、彼のボーカルに合わせて声を張り上げて歌うファンの声も聞かれました。


韓国ではコンサートでアーティストと一緒に歌う、韓国語でテチャンと呼ばれる行為が大変盛んです。テは群れ、チャンは唱を韓国語読みした言葉で、歌う(歌唱する)という意味で、一緒に歌う(斉唱する)ことを指します。海外のアーティストもテチャンのことを知っている人が多くなったようで、たとえば、10月9日に行われたイギリスのシンガーソングライターのサム・スミスさんは、「すべての曲を一緒に歌ってほしい」と客席にマイクを向け、客席は完璧なテチャンでそれに応えたといいます。どんなに難しいリズムでも、また英語のラップなども完璧に斉唱するので、アーティストのほうでは感動するようなのです。


主に海外のアーティストが韓国でコンサートを開く場合、そのファンたちが、テチャンを練習しようと、予想されるセットリストを共有しあうことは珍しくなくなりました。ちなみにKPOPのアイドルグループもコンサートは多いですが、アイドルの場合は「掛け声」があるので、テチャンはバラードナンバーでたまにあるくらいでそう多くはありません。


「テチャン」は韓国の応援文化の一種としてすっかり定着した感がありますが、一方ではテチャンに不満を持つ人も増えています。歌手の歌を聴きにコンサートに来たのであって、ファンのテチャンを聴きにやってきたわけではないというのです。テチャンを楽しむファンからは、「テチャンのおかげでコンサートが盛り上がった」という声もありますが、歌手のほうから「一緒に歌ってほしい」と言われてもいない曲まで、声を張り上げて一緒に歌うファン。。その気持ちはわからないでもありませんが、これをすぐ隣の席でやられると、歌手の歌声より大きく聞こえてしまうのは事実です。


特に海外のアーティストなど、韓国国内でなかなかじかに歌声を聴くことのできない公演であるほど、テチャンをめぐるファンの対立は激しくなります。一方ではより大きな声で一緒に歌うことで応援の気持ちを表現し、もう一方ではめったにない機会なのにテチャンのせいで歌手の歌がよく聞こえない、と考えるのです。

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