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ライフスタイル

B.C.とA.C.で変わる世の中

#マル秘社会面 l 2020-04-15

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

アメリカのニューヨークタイムズのコラムニスト、トーマス・フリードマンさんの記事が話題になっています。世界は「BC」と「AC」で完全に変化したと指摘しています。これまで「BC」と言えば世界史の教科書に出てくる「紀元前」を意味していましたが、フリードマンさんの言う「BC」「AC」とは「Before Corona(コロナ以前)」と「After Corona(コロナ後)」を意味しています。

そして想像さえできなかった未知の感染症がもたらした社会の変化は大きく、今後ウイルスの脅威が去ったとしても世界が完全に元通りに戻ることはないと予測しています。この考え方が韓国でも大きな反響を呼び、いろいろな立場の人たちが「AC」コロナ後の世界を展望しています。

まず教育界からはこんな声が出ています。韓国大学新聞に掲載されたトンソ大学チャン・ジェクッ総長のコラムを見ると

「BC時代の大学は高費用の環境を維持していた。広いキャンパス、最先端の機材、優秀な教員の確保、寄宿舎や学生食堂なども高級化競争をしていた。しかしAC時代が求める大学の姿は違う。今回多くの大学教授たちが本人が希望するかどうかに関係なくオンライン講義という新しい教育システムを経験することになってしまった。そしてこの新しい教育システムは今後もオンラインとオフラインを並行した新しい教科運営システムとして続いていくだろう。例えば、15週間の授業中、理論中心の内容はオンライン授業で行い、残りは登校して授業を受けるものの、授業内容は討論と体験学習が中心になるというものだ。またAC時代の学生は必ずキャンパスに来て勉強しなくてもよくなる。オンラインの授業は自宅でも、お気に入りのカフェでも聞けるということだ。そして学生がキャンパスで過ごす時間が少なくなる分、大学側は大学の建物やインフラにこれまでのように多額の投資をする必要が無くなってくる。そしてこれは今後起こる人口減少による学生の減少に対処する手段ともなりうる」

また金融界でもACについて言及している発言が目立ちます。まずウン・ソンス金融委員長は

「新型コロナウイルスが非対面取引の拡大。ビックデーター、人工知能(AI)との融合など第4次産業革命を加速化させるだろう」

と指摘しました。新韓銀行のジン・オクドン頭取は

「新型コロナウイルスの流行により対顧客サービス、チャンネル運用、リスク管理などの金融業の基準が変わることになるだろう」

と強調しました。また教保生命のシン・チャンジェ会長も

「新型コロナウイルスの流行が終息しても以前に戻るという考えは捨てるべきだ。デジタルトレンドになれた消費者は過去の消費パターンに戻ることはないだろう」

と展望しています。

しかし同じ金融業界でも対面営業の比重の高い保険業界は特に問題が多そうです。去年11月基準で生命保険会社の初回保険料の中で対面チャンネルを通じた加入比重は全体の98.7%にも達しています。保険業界の関係者は

「保険業の特殊性から新規の加入よりは相談、保険金の支給などの業務からまず非対面方式が増えるだろう」

とみています。今日ご紹介したのは教育界と金融界の展望でしたが、これだけを見ても、アフターコロナ時代の変化は私たちの日常生活に大きな変化を巻き起こしそうです。

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