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ネロナムブル
新大統領が就任し、新与党「ともに民主党」の主張が「ネロナムブル」であると物議を醸しています。
「ネロナムブル」とは「私が(“ネ”ガ)すれば“ロ”マンス、他人が(“ナム”イ)すれば不倫(“ブル”リュン)」を省略した言葉で、「他人がすれば非難する行為を、自分がしてた時には正当化する」ことを表しており、「立場が変わったら言うことも変わった」という状況の時に使われます。90年代に政界で使われはじめ、現在では広く使用されるようになりました。ただし、これまでは主に省略されない形で使われており、省略形が登場したのはごく最近のことです。そのため、省略形にはまだなじみがない人も多く、ハングル4文字のため四字熟語と誤解されることもあるようです。
この「ネロナムブル」と言う言葉が、新政権になってからよく使われるようになりました。ともに民主党が野党だった時に、与党に対して投げかけていた批判や非難が、ともに民主党にそのまま返ってくるようになったからです。なかでも代表的と言われるケースが人事聴聞会です。聴聞会では高位高官候補者の私生活や過去についての疑惑も問われますが、趙大ヨブ雇用労働部長官候補者が過去に飲酒運転で摘発された事実を突きつけられると、青瓦台は「死亡事故につながったわけではなく、長官の務めを果たすのに問題はない」との見解を示しました。ところが、去年8月、当時の警察庁長官候補だった李チョルソン氏(のちに任命)の人事聴聞会前に同候補者に飲酒運転歴があることが発覚し、現政権で人事についての検証を担当している曹国民情首席秘書官がSNSで「アメリカだったら、最初から候補にもあがらないであろう人物」と非難していたことが蒸し返され、「ネロナムブル」と指摘されました。ほかにも外務部長官候補の康京和氏(任命。偽装転入、不動産投機、二重国籍の娘の保険料問題、脱税など)や金二洙憲法裁判所所長候補(死刑宣告した履歴あり。ともに民主党は15年に朴サンオク氏が大法院(最高裁判所に相当)判事候補に指名された際、朴氏が朴鍾哲拷問致死事件の際の担当検事だったと糾弾した)など、聴聞会で多く指摘があがるたびに、マスコミでは「ネロナムブル」と評価されています。
このように波紋を呼んでいる人事聴聞会ではありますが、立場が変われば主張が変わるということは市民の日常生活でもよくあること。ある程度は仕方がないのかもしれません。そこを、どう国民を納得させて批判を抑えられるかが、現政権の踏ん張りどころとなっています。

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