ジャッジュッの調理法は、16世紀、朝鮮時代後期に書かれた料理本<飲食知味方>に紹介されている。当時お粥は健康によい料理という認識が強く、その上朝鮮時代というと、親に孝養を尽くし目上の人を敬う考え方が強調されていた時代だったため、ジュッ(お粥)はまさに「孝」を表す料理だったといえる。ジャッ(松の実)はとてもめずらしい食材だったが、どんなに高くても、孝行を尽くすという意味で、各家庭でジャッジュッがつくられていた。むかしから仙人の食べる食材として知られるジャッは不飽和脂肪酸が豊富で、皮膚に潤いを与え血圧を下げ老化を防止する効能がある。
主な材料 :
(2人分) 松の実のお粥
❍ うるち米カップ2、黒ごま25g、松の実70g、塩大さじ1/2、水カップ3(分量の黒ごまの5g、松の実の10gは飾りに使う)
ヤンニョム(味付け) :
米は洗って3時間ぐらい水につけ、ミキサーにかける。 松の実、黒ごまは水を少量加えていっしょにミキサーにかける。 鍋にミキサーにかけた米と水カップ2を入れ、鍋底が焦げ付かないように木べらで混ぜながら弱火で2~3分炊く。 ある程度とろりとしてきたら、松の実と黒ごまを加え7~8分炊く。木べらで混ぜ続ける。 濃度が濃過ぎるようなら水を加えて濃度を合わせる。 塩で味付けして器に盛り、残しておいた松の実と黒ごまをのせる。 ☑松の実をフライパンに炒って使うと、より香ばしいジュッになる。
☑松の実と黒ごまは油脂成分が多いので、米とは別にミキサーにかける。いっしょにかけるとジュッが水と油のように分離してしまうので、必ず別々にかける。
☑炊くときも、一度に材料を入れると分離してしまうので、先に米を火にかけ、次に松の実と黒ごまを入れて炊くようにする。
ソン・ドンジュ:
CJフレッシュウェー メニュー開発/コンサルティングパート 主席シェフ
CJ調理師教育専門/ 韓国料理のクッキングクラス担当