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ライフスタイル

第478話 韓国の修学旅行についての話

#アジュンマの井戸端会議 l 2018-10-18

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

韓国では4月と10月に修学旅行に行くという学校が多いようです。今年4月現在、ソウルの小学校、中学、高校合わせて1361校のうち、すでに修学旅行に行ってきたか、今年中に行く予定の学校は935校、68.7%でした。韓国での修学旅行は、2014年に旅客船セウォル号の沈没事故が起きてから、「行く」という学校の割合が一時40%台まで落ち込んでいましたが、だいぶ回復してきた形です。


今年、ソウルの学校の修学旅行の行き先は、済州島が最多で348校(37.2%)、次いで江原道が308校(32.9%)、慶尚道が55校(5.9%)、全羅道が48校(5.1%)、忠清道が43校(4.6%)、首都圏が15校(1.6%)でした。海外に行く学校も15校あります。


一部の保護者は、済州島や海外に修学旅行に行くことについて、不安を拭えないでいます。しかも小学校で海外に行く計画のところもあるといいます。旅行先は保護者の投票で決まるそうですが、済州島や海外に行かせるのが嫌で反対した保護者も、多数の決定なので従わざるをえず、子どもが楽しみにしているため旅行に行かせないわけにもいかないというのです。


それに経費も問題です。ソウル市によりますと、今年、2泊3日で済州島に行く場合、一人当たり42~45万ウォンの経費がかかるといいます。6月に3泊5日の日程でシンガポールに行ってきた私立小学校では児童一人当たり170万ウォンくらいを出したということです。

ちなみに、全国の小、中、高校で一人当たり100万ウォンを超えるお金を出して海外に修学旅行に行った学校が、この3年間で97校に達しているということです。市や道の教育庁では低所得層に修学旅行の費用を一部支援していますが、済州島での2泊3日でもなかなかの金額なのですから、海外に行くとなると、それでも保護者の負担はかなりのものです。


さらに問題なのは、一部の学校では、出した金額によって修学旅行地を分けている場合があることです。ある私立高校では、去年生徒を5つのチームに分け、2つのチームはアメリカか日本に、残りの3つのチームは国内旅行をしたといいます。アメリカは7泊9日で一人当たり300万ウォン、日本は4泊5日で一人当たり100万ウォンを出したということです。

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