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ライフスタイル

第488話 航空会社のキャンセル料が引き上げられたのは…

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-01-17

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

大韓航空とアシアナ航空が、今年1月、国際線のキャンセル料を引き上げました。

正確に言いますと、国際線で搭乗手続きを行ったにもかかわらず航空機に乗らない場合のキャンセル料を引き上げたものです。大韓航空はこれまで、航空機が出発する前まで予約を取り消すことなく搭乗しなかった場合と搭乗手続きを終えたにもかかわらず乗らなかった場合について、アメリカやヨーロッパなどの長距離路線には12万ウォン、東南アジアなど中距離には7万ウォン、日本や中国など短距離には5万ウォンのキャンセル料を科してきましたが、今年からそれぞれ20万ウォンを上乗せすることにしたのです。アシアナ航空では、搭乗手続き後実際に乗らなかった場合のキャンセル料はこれまで10万ウォンでしたが、それを30万ウォンに引き上げました。

韓国の航空会社でこうした新しい規定がつくられたのには、きっかけとなった出来事があります。去年12月、香港空港で、ソウル仁川(インチョン)国際空港着の大韓航空機に乗り込んだ4人の女性が「お目当ての芸能人を見たので、飛行機から降りる」と主張、いたしかたなく、その航空機に乗り込んだ全員、約360人が離陸直前だった飛行機から降り、セキュリティーチェックを受けなおしたのです。4人はこの飛行機に乗ったボーイズグループのファンで、好きなメンバーを近くで見たいがために彼らと同じ飛行機を予約し、搭乗手続きを終え、飛行機に乗り込みました。

しかし、航空会社の規定上、離陸直前の飛行機から一人でも降りることになった場合、その乗客が何か危険な物を置いて降りたことを想定して、搭乗した人全員が降りて保安検査をもう一度受けなければなりません。この騒動で、結局飛行機の離陸は1時間近く遅れました。大韓航空は香港の警察に通報しましたが、香港の警察は「乗客に物理的な被害が発生したわけではないので、捜査の対象にはならない」として、何の措置も受けられませんでした。大韓航空は結局、4人に航空券の払い戻しを行ったうえ、離陸が遅れたことによる追加費用を香港空港側に支払ったということです。

大韓航空もアシアナ航空も、搭乗手続き後のキャンセル料を引き上げたことについては、「様々な理由がある」として理由を特定してはいませんが、「航空機の正常な運航を妨げるあらゆる行為に対応するために」キャンセル料を引き上げたとしています。ちなみに大韓航空では、搭乗手続きを終えてから実際に航空機に乗らなかった場合が去年一年間35の便で発生しているということです。

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