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ライフスタイル

軍隊でも携帯電話

#マル秘社会面 l 2019-02-06

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

毎年、旧正月になると軍人さんは憂鬱なものでした。世の中がみんな浮き浮きしているのに、休暇がとれない新入りは旧正月でも外に出られませんでした。しかし今年は雰囲気が違います。

一日の仕事が終わった後、宿舎のベットの上で寝転び携帯電話を手にしているからです。現代人にとって携帯電話は必修のアイテムです。まして軍隊に行くような若者にとってはなおさらの事。

兵役の際に一番辛いのが世間から隔離されているような、自由が無いことだといいます。そんな兵士たちにとって携帯電話を使える自由は何よりの喜びでしょう。旧正月にもゲームをしたり、音楽を聴いたり、あるいは面会にこれなかった遠くにいる両親と電話で話をしていました。

兵士たちが携帯電話を使用可能なのは平日は午後6時から夜の10時まで、休日は朝7時から午後10時までです。現在一部の部隊だけで許されている携帯電話の使用が、今年の4月からは全部隊に拡大されると言います。

これは今年に入り全部隊で実施されている月2回以内、午後5時30分から午後9時30分までの4時間、個人的な用務で平日でも部隊の外に外出できるという、平日外出の自由と共に、軍隊の2大改革といわれています。

もちろん批判の声も聞こえてきます。それに対して国防部は

「過去には統制し、常に管理しなくてはならない対象として兵士を扱ったきましたが、これからは自ら判断し、自ら行動する、責任ある成人としての待遇をするということです」

と話しています。また一番の問題点として指摘されている機密保護の部分に関しては、兵士たちが使用する携帯電話に撮影防止用のステッカーを貼り、録音機能を遮断するAPPも設置します。しかしアイフォンなどの一部の機種には APP説置による遮断が不可能だということです。

また携帯電話を使用する場合の通信料金の問題もあります。国防部は月3万ウォン以下で兵士専用の料金制度の導入も模索しています。しかし部隊内での携帯電話の使用、私が一番問題だと思うのはこんな指摘です。

「携帯電話を使えるようになってからは、みんな宿舎に戻ると携帯電話だけ見ています。同僚や先輩兵士らと疎通する時間が無くなりました」

携帯電話を手にすれば、高齢者も若者もそれだけ見ている世の中です。それが軍隊内でも起きるのだとすれば、何よりもコミュニケーションが大切だと思われる国防の分野で大きな支障となるのではないか、心配です。

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