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ライフスタイル

第497話 随時採用の波は広がるか

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-03-21

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

韓国では毎年4月と10月が就職試験のシーズンです。

この時期に、財閥系の大手企業は一斉に公開採用を行います。

ですが今年は、4月を前に、韓国自動車最大手の現代起亜(ヒョンデキア)自動車が、公開採用の廃止を明らかにしました。現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)主席副会長が「これまでの採用方式は、青年たちが必要ないスペックづくりに時間を費やすことになり、企業にとっても、欲しい能力を持った人材を得ることができなかった」と、公開採用の廃止を指示したことによるものです。


現代起亜自動車は、これからは本社の人事部門ではなく、人材を必要とする部署が必要な人材を必要な時期に、自由な方式で採用するとしています。採用方式は具体的に決まっていませんが、暗記式に勉強が必要なテストはしないとしています。たとえば、英語が必要ない部署なら、英語の筆記試験や面接をしなくてもいい、と説明しています。


志願者としては、関心のある職務を中心に、本当に必要な知識や能力を磨くことに集中するとともに、年中いつでも志願できるというメリットがあります。一方で、結局採用規模が縮小されるのではないかという声も上がっています。現代起亜自動車は年間1万人余りを採用してきており、この規模はこれからも維持するとしています。


このように採用方式を完全に変えようとしているのは、産業現場で人材確保をめぐる競争が激しくなっているからです。特に自動車産業は、自動運転車や電気自動車などが生産されるなど、それまでの環境や技術が一変しつつあるため、年に2度、必要な人材を予測して前もって採用する方式では、いざ現場では必要なくなったり、人手が足りなくなる場合もあるとして、「市場環境の変化に迅速に対応しなければならないから」だというのです。


ちなみにサムスングループもこれまで数回採用方式を変えてきましたが、一時、随時採用も考慮されていたといいます。しかし採用規模が大きく、ほとんどの志願者が公開採用に備えて準備をしている状況で、いきなり採用方式を変えることはできなかったということです。現在サムスングループでは、系列企業別の採用を行っています。経済界では、サムスンも結局は随時採用を行うことになるだろうとみています。

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