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ライフスタイル

韓国の新卒採用

2019-03-25

玄海灘に立つ虹

© Getty Images Bank

日本の知り合いが大学3年生で、いま新卒採用に向けて会社説明会とか忙しそうにリクルートしています。では韓国で就職準備をしている大学生はどうなんだろうと周りを見ると、どうも日本の新卒採用とはシステムや準備の仕方が違うような気がします。どう違うのでしょうか?


そうですね。違うと思います。まず時期の違いがあると思います。募集の時期と試験や面接の時期です。

韓国は大企業の場合、グループ全体で募集することが多いです。サムスン、SK、LG、ロッテなど所謂、財閥グループは毎年2回、春と秋に募集します。その際には募集人員も何千人という単位になります。

そして財閥グループの場合、もちろん本人の希望をだしますが、どの会社に配属になるかは基本的に成績順だと思います。成績がよければグループの中でも主力企業に配属されるということです。

仕事の内容に関しては日本の総合職のように入社してから配属が決まるのとは違い、韓国の場合は部門別に採用することが多いようです。たとえば営業職、研究職、技術職などという具合です。

それから韓国の企業の場合、特に資格を重視するようです。そのため学生たちは大学時代から英語をはじめとする外国語の能力や資格試験、さらに会計、労務などの資格などをとろうとします。特に英語の点数に関してはTOEICでは最低でも700点台は必要です。

また日本と違い、就職準備も兼ねて大学を休学する人が多いのも韓国らしい特徴です。大学生の40%、10人中4人が休学をしています。休学をしてその間に資格をとったり、語学研修で海外に行ったり、就職試験の準備をします。特に最近では公務員の人気が高いので公務員試験の準備のために大学3,4年で半年から1年ほど休学する人が多いです。

休学期間は平均して男性は32ヶ月、女性は16ヶ月です。男性の場合は兵役の期間(陸軍で21ヶ月、今後は18ヶ月まで減る)も含まれています。それにしても兵役期間を除いても最低でも10ヶ月くらいは休学することになります。

このように休学期間もあるので日本のように大学3年になると就職活動をしてというように、皆が一斉に準備を始めるわけではありません。大学3年から始める人もいますし、4年生になってから始める人、あるいは卒業してから始める人もいます。その幅が広いのも韓国らしい特徴でしょうか。

ただ就職と関連したストレスの大きさ、何十枚もの願書を提出し試験を受ける大変さは日本も韓国も同じだと思います。

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