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ライフスタイル

アシアナ航空売却

#マル秘社会面 l 2019-04-17

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

韓国第2の航空会社、アシアナ航空の売却が決まりました。アシアナ航空は1988年2月ソウル航空という名前で設立されました。クムホ(錦湖)グループが第2の民間航空事業者に選定され航空運送事業に飛び込んだのです。そして同じ年の8月に名前をアシアナ航空に変えました。

198812月にまず国内線の光州と釜山の金海間での運行を始めます。その後1989年に国際線のチャーター便が金浦―仙台間で飛び、国際線に参入し、1990年には金浦-成田間の定期便が就航します。

その後、2003年に航空連合「スターアライアンス」に加盟し、2007年からは日本の全日空との共同運航を開始しました。

しかしその後、2011年に貨物便の墜落事故、2013年にはサンフランシスコ空港での着陸失敗事故、2015年には日本の広島空港でやはり着陸失敗事故を起こしています。

ではこれまでのアシアナ航空の経営実績が悪かったのかというと、そうでもありません。2016年までは5兆ウォン台を記録していた売上げは2017年には6兆ウォン台を超え、去年は7兆ウォンを突破しました。去年の実績は売上げ71834億ウォン、営業利益は282億ウォンでした。

しかし去年からいろいろと問題が起きていました。7月には航空機の機内食がきちんと供給されないという、所謂機内食騒動が起きました。そして今回の売却の引き金になったのが会計監査の不合格です。

先月22日、サムイル会計法人はアシアナに対する監査報告書で「監査範囲制限に限定」意見を出しました。これはアシアナ航空負債収益する十分確保できず、アシアナ航空財務諸表一部しいとなせないという意味でした。結局、サムイルは「適正」という監査意見すことを拒否します。

その結果、アシアナ航空が適正意見を受けられなかったことで韓国証券取引所は株式の取引を停止させます。何よりも財務諸表を信頼できないという不信感が市場に広がり、すぐに格付け機関がアシアナ航空を格下げ対象にしたという報道がありました。

一方その間、アシアナ航空はクムホグループの売上げの63%をになってきました。そしてクムホグループは2006年大宇建設、2008年大韓通運を買収しグループの拡大を進めてきました。この無理な経営拡大が資金繰りの悪化となり、結局、クムホグループはアシアナ航空を売却することになりました。

さて私たち利用者としては今後新しい会社がアシアナ航空の主人となった場合、サービスに影響はないか、特にこれまでに貯めたマイリッジがどうなるか気になります。

公正取引委員会の担当者は

「アシアナ航空を買収する会社がどこであれ、営業のためにもマイリッジはそのまま引き継がれることでしょう。ですからアシアナ航空の利用者は今後もこれまでどおりにマイリッジを使用することができるでしょう」

と見ています。アシアナ航空と共に傘下のLCCエアプサン、エアソウルも一括売却されます。それでも売却のニュースと共に、アシアナ関連株は市場で一斉に最高値をつけました。それだけ市場も歓迎しているということではありますが、売却には少なくとも6ヶ月はかかるとのことです。今後もしっかり注目していきます。

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