メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

第500話 植物性の肉、韓国でも販売が始まっています

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-04-18

玄海灘に立つ虹

© SWEET BALANCE

韓国菜食連合によりますと、去年韓国の人口の2~3%に当たる100万~150万人が菜食主義者(ベジタリアン)であるものと推定されています。2008年には15万人だったということですから、その間10倍に増えたことになります。


菜食主義者が増えていることで、韓国国内でも少しずつ、植物だけを使った肉類の製造や販売が増えてきています。そんな中で俄然話題となったのは、アメリカのビヨンド・ミート社(Beyond Meat)の製品が韓国に上陸したことです。ビヨンド・ミートは大豆などの豆を主な原料として、植物だけを使用してつくられる「植物性の肉」を製造する会社で、ここで製造されているビヨンドバーガー(ハンバーガー用ビーフパティー)など3種類を、韓国のトンウォンF&Bが先月から輸入・販売しています。今のところはトンウォンのインターネットのショッピングサイトでのみ販売しているようですが、まもなく大型スーパーでの販売が開始されるだろうということです。


トンウォンF&Bの関係者は「韓国の肉類の消費量はアジアで最高水準にあり、年々増加していると同時に、女性を中心に環境問題や菜食への関心が高まっている」として、「代替肉に対する市場が拡大する可能性も高く、今後食品技術の発達とともに市場がさらに成長するだろう」と見込んでいます。ちなみにビヨンド・ミートの製品はトンウォンのサイトで発売されて1ヶ月で1万パックが売れたということです。


ビヨンドバーガーを使ったハンバーガーを販売するベジタリアン向けの食堂もソウルにあります。この食堂の代表は、「長く菜食主義を守ってきたお客の間では、あまりにも肉と酷似していてなんだか食べたくなくなると不満の声が出るほど」だと話します。ベジタリアンでない顧客からは「これくらいの肉なら、菜食主義もできそうだ」と言われるそうです。


韓国のメーカーも代替肉市場の攻略に乗り出しています。韓国農村経済研究院の報告書によりますと、三六(サムユク)食品、ビーガンファーム、ハイズなどの韓国メーカーが植物性の代替肉を製造しているということです。三六食品はグルテンを使ったプルゴギやタンスユク(韓国の酢豚)用のお肉、ハムなどをつくっています。ビーガンファームは大豆を使った肉を製造しており、ハイズは米から抽出したタンパク質で植物性の肉をつくり、全国500余りの学校などに納品しています。報告書では「今後、食感や味、値段の問題が解決できれば、植物性の代替肉が肉類の需要の一部にとって代わるだろう」とみており、「政府の技術支援や支援対策が必要だ」と指摘しています。


韓国の食品メーカーの間で代替肉をめぐる競争が激しくなっており、ロッテフードが先日、植物性の代替肉製品2種類を発売しました。ナゲット(鶏肉)ととんかつ(豚肉)です。これから、ステーキやソーセージ、ハムなど製品を増やしていき、年内に50億ウォンを売り上げるとしています。また、CJ第一製糖でも製品の開発を始めており、早ければ来年にも製品を発売する計画です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >