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ライフスタイル

仁川で赤い水道水

#マル秘社会面 l 2019-06-19

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

仁川市の一部の地域で水道水が赤く濁っているという現象がおき、すでに20日以上もたっています。最初は時間がたてば良くなるだろうと傍観していた仁川市、そして環境部も重い腰をあげ6月18日には環境部が原因調査の中間発表を行いました。

水道水に異変が生じたのは先月30日の午後1時30分頃で、仁川市西区で最初の苦情がでました。その後、永宗島、江華郡にも被害が広がり、18日現在、被害地域の人口67万人、8500世帯に達します。

またこれらの地域の小・中・高校と幼稚園151校にも影響が出ています。これらの学校では118校が給食を作るのにミネラルウォーターを用意して使っており、給水車のお世話になっている学校も14校あります。

今回の事故はコンチョン浄水場に水を供給する取水場と加圧場の電気系統の点検の際に稼動が一時中断されたことから始りました。仁川市はその代わりに近くのスサン・ナムドン浄水場の水を使おうとしましたが、その過程で普段とは反対方向に水を逆流させたため上水道管についていた各種汚物が水道水に紛れ込んだのが原因でした。

環境部は十分に防ぐことのできた事故だったと指摘します。マニュアルによれば上水道系を転換するときには浮遊物質に対して事前に徹底した準備が必要で、しばらくの間は浮遊物質が出て行くように消火栓などを通じて排水しなくてはなりません。仁川市はそれをしませんでした。

さらに水の汚染を計る濁度計(だくどけい)が故障しており、仁川市がこれを放置していたことも事態の長期化につながったということです。その結果、環境部の18日の発表では現在の仁川市の水道水の状況は『飲んではいけないが、洗濯や皿洗いは可能な状態』だということです。

早ければ6月末、遅くても7月末までには今回の赤い水道水状態は完全に解消されるというのが環境部の見通しです。仁川市は現在、専門業者に依頼してコンチョン浄水場の浄水池を清掃しており、この作業が終わればつぎに異物の紛れ込んだ送水管内の汚染水の排水作業をおこない、その後、順に区域別に元の水系での水道水の供給が始るということです。

この計画によれば29日からは正常な水道水が供給されるということですが、環境部長官は18日の記者会見で「今後1ケ月くらいかかるかもしれない」と述べ、以前のような水道水が供給されるようになるのは7月中旬だと言っています。つまり仁川市と環境部の間では意見の差が生じているようです。


都市の基盤施設の老化に伴い今回のような事故は今後もまた出てきそうです。住民は行政のしっかりした対応を期待するしかないのでしょうか。

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