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ライフスタイル

三伏と鶏ペクスク

2019-08-05

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

夏になると韓国ではよく川の流れる渓谷に遊びにいくことがあります。そして渓谷には、川の上に食堂が出来ていることがよくあります。涼しい川風に当たりながら食事をするんですが、そこではなぜか鶏料理が参鶏湯ではなくペクスクで出るんですよね。どうしてなんでしょう。


まずペクスクと言う料理は漢字で『白熟』と書きます。肉や魚を味付けをせずにただ水で茹でる料理のことです。その中でも鶏のペクスクが一番有名で、特に夏場にはよく食べられています。鶏ペクスク、日本の水炊きのようなものだという説明もありました。

では韓国で有名な鶏料理、参鶏湯、今回の鶏ペクスク、そしてタッハンマリという料理もありますが、どう違うのでしょう。

参鶏湯は鶏の中でも若鶏の小さなものを使い、そのお腹の中に高麗人参やナツメ、ニンニク、もち米などをいれて煮込む料理で、 一人に一羽づつでてきます。

一方、鶏ペクスクとタッハンマリは、本当に鶏がまるまる一羽はいります。ですから量がまず多いんです。一人では食べ切れません。ですから大人数で食べるとき用ですね。また鶏ペクスクは皿にのって、タッハンマリは鍋に入って出てきて煮ながら食べます。鶏ペクスクはまさに鶏肉の美味しさを楽しむ料理です。ですから粗塩につけて食べます。実にシンプルな料理です。

真夏に川の傍で川風にあたりながら楽しむのは熱々の鍋に入った参鶏湯やタッハンマリではなく、鶏ペクスクだというのもうなずけますよね。

また小学校の教科書の「三伏」に関する説明には「昔から夏の一番暑い時期を初伏、中伏、末伏に分けていました。そしてこの三伏の日には暑さを避けるために山や渓谷に遊びにいく習慣がありました。人々はユッケジャンや鶏ペクスクのような栄養豊富な料理を食べて暑さに打ち勝ちました」という記載があります。

朝鮮時代の頃から夏と言えば、鶏ペクスクだったようです。

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