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ライフスタイル

スターバックスと韓国のコーヒー文化

#マル秘社会面 l 2019-08-14

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

スターバックスコーヒーが今年、韓国進出20周年を迎えました。韓国スターバックス1号店は1999年7月27日にソウルの梨花女子大店でした。それが去年の数字で売場数1262個、売上げ1兆5千億ウォンを突破する、まさに韓国のコーヒー文化の代名詞となっています。そして去年の韓国人一人当りのコーヒー消費量は353杯、これは世界の平均132杯の3倍にもなる数字です。まさにコーヒー天国です。

業界2位と3位のTwosome PlaceとEdiya Coffeeが2千億台の売上げなのに比べるとスターバックの売上げはまさに独走だといえます。そこでスターバックスの成長と共に変わってきた韓国のコーヒー文化の変化についてご紹介しましょう。

1号店が登場した当時、人々の間からは不満の声が聞こえました。甘くて安い自動販売機の150ウォンのコーヒーに慣れていた人々にとって1杯2500ウォンのコーヒーは信じられないような高価な飲み物でした。当時2500ウォンでジャージャー麺が食べられた時代でした。さらにアイスコーヒーとホットコーヒーしか知らなかった人々にとってラテ、フラプチーノのような聞きなれないメニューは発音するのさえ大変でした。

当時の様子をスターバックスの関係者は

「当時は顧客にいちいち味を説明し、メニューを推薦しなくてはなりませんでした。アメリカーノを注文した顧客の中には苦いと言って怒って返金を求める人もいました」

韓国進出2年目の2000年、スターバックスの売場は全国で10個しかありませんでした。それが変わってきたのはコーヒーショップが文化、休息の空間として根付き始めたからです。40代の会社員は

「何杯注文しようが、何時間座っていようがかまわないというのが、既存の喫茶店とは違っていました。落ち着ける、気楽な空間と感じられ通うようになりました」

と語っています。またスターバックスと共にテークアウトのコーヒー文化が広がります。2000年代の半ばになると昼休みにコーヒーを手に町をあるく人が目に付きだします。30代の女性は

「カバンや服についたブランドのロゴのように、自分の好きなコーヒーブランドのカップをもって町を歩くのが新鮮で楽しかったです。コーヒーだけでなくタンブラーやビーチタオルなどのグッズを買うのもスターバックスのロゴが入っているからです」

2004年売場数が100を越えると、ここからは毎年100個づつ売場が増えていきます。昼食よりも高いコーヒーに違和感を持たなくなるのもこの頃からでした。

またミックスコーヒー業界も高価なコーヒーショップが街に増えるのに従い高価なミックスコーヒーを発売し、2015年からはセブンイレブンなどのコンビニでもコーヒーマシーンが登場してきます。

経営学の教授は

「スターバックスにいるだけで教養ある人間になったように感じる消費者が増えました。ミックスコーヒーと茶房(タバン)コーヒーに慣れていた韓国の消費者にスターバックスの高級化戦力が通じたのです。若者中心だったカフェが老若男女が楽しむ文化空間になったのもスターバックスの影響が大きいと言えます

一方でスターバックス成長の秘訣は強力なブランドパワーと攻撃的な売場の増加のほかに絶え間ない変身にあります。現在、タンブラーやマグカップなどのスターバックスグッズの売上げは売上げ全体の20%を占めるといいます。

また2014年に全世界のスターバックの中で最初にお目見えしたサイレントオーダーはスマートフォンで注文できるサービスで、混雑した売場でも列に並ぶことなく注文できると人気のサービスです。このサービスは韓国スターバックスが独自に開発したものです。

登場初期から良いにつけ、悪いにつけスターバックスは韓国のコーヒー文化の先頭にありました。サイレントオーダーをはじめとする韓国から発信する新たなサービスが今後も増えることを期待しています。

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