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ライフスタイル

第517話 卵に産卵日が印字されます

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-08-22

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

卵の殻に産卵日の印字を義務付ける制度が、今月23日から本格的に実施されます。

この制度は今年の2月に始まったものですが、6ヶ月の周知期間を経て、今月、本格的な実施となりました。この制度が実施される前は、「流通期限」が表示されていました。流通期限とは、流通業者の立場で、食品などを消費者に販売してもよい期限という意味で、日本の賞味期限とは異なります。この期限が過ぎれば、食品が腐っていたりしていなくても販売ができないようになっており、メーカーに返品されます。流通期限は、食品加工メーカーで内部実験を通じて定めるようになっているので、食品によって異なります。卵の流通期限は、冷蔵流通であれば産卵日から45日、常温であれば30日となっています。

流通期限がどう印字されているか、ですが、卵の殻に4ケタの数字が並んでいます。その数字がたとえば「0822」だったら、8月22日が産卵日ということになります。食品医薬品安全庁によりますと、一部の農家で、鳥インフルエンザが発生したり、秋夕(チュソク)などの書き入れ時などで、卵の値段が上がることを見越して、包装日(パック詰めをした日)を基準にして流通期限を表記する事例があったということです。産卵日の表示が義務付けられれば、そういった事例をなくすことができます。

しかし養鶏農家をはじめとする業界では、この制度が施行されれば養鶏業全体にマイナスの影響があるだろうと懸念しています。秋夕など需要が急激に増える時期に対応が困難な事態が予想されるというのです。産卵日がわかるようになると、消費者はより新しい卵を求め、相対的に古い卵は敬遠されるようになり、そうなると、書き入れ時を前にした在庫の確保にも支障が出るというのです。それに、その書き入れ時を秋夕とすると、秋夕が過ぎた後通常2週間ぐらいは一気に需要が減る時期になるのですが、このときに産卵された卵は買い手がつかなくなるとの懸念があるといいます。業界では、鶏に「週末は生まなくてもいい」と言えればどんなにかよいだろうという声も出ています。1日や2日の違いにも消費者は敏感になり、そうなれば売れない卵を廃棄処分するなどの被害は広まりかねないと懸念されているのです。

ちなみに、23日以降、産卵日を表記しなかった農家は15日間の営業停止処分を受け、卵は全量廃棄されます。また産卵日を偽造した農家については閉鎖措置が取られます。

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