自己啓発本『セイノの教え』
2024-03-21
日本はどこに行っても「ホームセンター」という日曜大工や園芸用品などを扱う大きなスーパーを見かけます。韓国ではこれまで自分で必要なものを作るという文化がありませんでしたが、最近ではDIY(Do It Youself)文化が根付きはじめました。先日もテレビを見ていたら、土地だけ購入した若夫婦が自分たちの力だけで家を建ててしまったという話を紹介していました。この若夫婦はソウルの近郊でしたが、 済州島では自分で家を建てて住む文化が流行しているようです。
そしてそんな人々が参考にしているのがインターネットやユーチューブです。目の前で直接説明をするような鮮やかな映像に、視聴者とのコミュニケーションも頻繁に行われているので、ユーチューブを見て手作りを始める人が増えています。そして簡単な木工、インテリア作業を超えて、より専門的な情報を提供するクリエイターも増えています。
10年近くインテリア事業をしてきたチョン・チャンスさん(38)は、2年前、ユーチューブチャンネル「ポーラーベア」を開設しました。「インテリアの仕事をしていると知人からいつも同じような質問を受けてきました。毎回同じ答えをするぐらいなら、映像を撮って見せることしたんです」と DIYチャンネルを始めた動機を語っています。
チャンネル開設当初、チョン氏はインテリアで使われる寸法を理解する方法など、一般人も簡単に学べるコンテンツを中心に製作しました。機器も最小限で活用しました。しかし、加入者が増え、最近ではむしろ専門機器を活用した高級情報への要求が増えているといいます。
現在は15万人が加入しており、ベッドフレーム製作、棚板製作など、様々なDIYコンテンツを提供しています。21分のベッドフレーム製作映像では、横1100ミリ、縦2100ミリサイズのフレームを自分で裁断し、組み立てる過程が盛り込まれています。
また修理作業のコンテンツも人気が高いといいます。シンクドアの高さがあわないときの修理の仕方を説明した映像は102万件の再生回数を記録しました。チョンさんは
「最初は言葉を中心に説明していましたが、最近では3Dグラフィックスも活用しています。視聴者がしばしばミスをする部分では、わざと間違える映像を入れることもあります。これは視聴者の集中力を高めるためです」
と話しています。また同じような DIYチャンネルでも塗装作業関連動画を中心に扱っているチャンネルもあります。このような DIYチャンネルの特徴は加入者の80%が男性、それも30-50代だということです。また最近では木工やインテリアだけではなく、車の改造が話題になったこともあります。
大学生の兄と妹が12人乗りのバンをミニキャンピングカーに改造する映像は、107万件の再生回数を記録しています。この10分間の映像には、車両部品を切り離すことからベッド、換気扇、シンクの設置まで、7ヶ月間のすべての過程がタイムラプス方式で盛り込まれています。この他にも150万ウォンでキャンピングカー作り、女性一人でキャンピングカー作りなど、様々なコンテンツが注目を集めています
欧州などに比べるとまだまだ遅れている韓国の DIY文化ですが、最近ではこの他にも編み物やミシンで手作りの服を作ったり、空気清浄機、ブルートゥーススピーカーなどを作る映像も人気を集めているということです。人一倍不器用な私には考えられない DIYの世界ですが、コンテンツを見るだけでもなかなか楽しそうですね。
2024-03-21
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