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ライフスタイル

韓国の餅文化

2019-09-16

玄海灘に立つ虹

© Getty Images Bank

秋夕で松餅(ソンピョン)をたくさん食べました。日本でも中秋の名月には団子を作って供えるといいますが、日本の団子と韓国の餅、似ているようで微妙に違いますよね?


私は韓国の餅文化は日本の和菓子に通じるものがあると考えています。日本では春には桜餅、端午の節句には柏餅、お盆にはぼた餅、中秋の名月には団子、そして正月にはお餅というように季節ごとに食べる和菓子が決まっています。もちろん一年中食べられている和菓子もありますが。季節や年中行事との関係が深いですよね。

韓国の餅文化も季節や年中行事と深い関係があります。代表的なものが秋夕に食べる松餅(ソンピョン)と旧正月にたべるお雑煮(トックッ)に入れる白い餅です。また花餅(ファジョン)という餅がありますが、これは春には上にツツジのハナをのせてツツジ花餅(チンダルレ・ファジョン)、秋には菊の花をのせて菊花餅(クッファ・ファジョン)を作ります。

このような韓国の餅の種類を、作り方で分けると日本の和菓子との違いがよく分かります。韓国の餅の作り方は大きくわけて4つあります。蒸した餅、蒸してついた餅、粉をこねて茹でたり蒸したりした餅、そして焼いた餅です。

蒸した餅は、餅の種類の中でも、最も古くから作られていたのではないかといわれる餅です。穀物を挽いて粉にし、せいろなどを使って蒸して作られます。「シルトッ」と呼ばれる蒸しパンのようなものが代表的で、うるち米で作られるものを「ソルギ」といったりします。最近ではトッケーキと言って色とりどりの餅を使ったケーキも作られています。特に子供の1歳の誕生日(トルチャンチ)などによく使われますが、このケーキには蒸した餅を主に使います。虹餅(ムジゲトック)と呼ばれる7色の餅が段々になっている餅もこの蒸した餅の種類です。

蒸してついた餅は、もち米やうるち米をそのまま、または挽いて粉にしたものに水を加えて蒸したあと、杵などでついたりこねたりしてから食べやすい形に整えて作られる餅です。日本の餅の作り方に一番似たものです。この種類の餅には日本の大福のように中にアンコを入れたり、あるいは黄な粉をかけたものもあります。そして旧正月の雑煮に入れるカレトック、トッポッキに入れる細い餅もみなこの中に含まれます。

粉をこねて茹でたり蒸したりした餅は、もち米やうるち米の粉に熱湯を注ぎながらこねたあと、丸くして熱湯で茹でたり、また平たくひとまとめにして茹でたり蒸したりしたあとさらに適当な大きさに切って作ります。日本の団子に一番近いものです。このような餅を韓国ではキョンダンと呼び、表面には黄な粉、ゴマ、黒ゴマをまぶし中にはアンコを詰めます。秋夕に食べる松餅(ソンピョン)もこの中に含まれます。

最後に焼いた餅は、日本でも最近はお馴染みになったホットッのあの餅です。もち米など粘りのある穀物の粉に水分を加えながらこね、形を整えてから油で焼いて作られる餅です。日本の皆さんから見ると、一番餅らしくない餅かもしれません。

ということで、今日は韓国の餅文化をその作り方からご紹介しました。

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