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ライフスタイル

第525話 韓国と日本、葛藤はあれど…!

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-10-17

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

今年7月31日、RUANN(ルアン)という歌手が韓国でデビューシングルを出しました。

RUANNは日本人アーティスト、女性シンガーソングライターです。2003年生まれ、16歳です。日本でのデビューは2015年で、テレビアニメ『3月のライオン』のエンディングテーマを歌った方です。『BEEP BEEP』がデビューシングルで、ソロアーティストとしては初めて、韓国と日本で同時に楽曲がリリースされました。韓国で有名なプロデュースチームのブラックアイドピルスンがつくった曲で、振り付けはTWICEの「TT」などを手掛けたリア・キムが担当しました。


そんな強いバックアップを受けたRUANNですが、デビューした7月は、折しも日本が韓国に対する輸出規制を強化する措置が発表し、両国の関係が急速に冷え込んでいた時期でした。韓国で日本の製品の不買運動が始まっていた時期です。そういった状況でしたが、「KPOPと韓国が好き」で、韓国での活動を先延ばしにしたくなかったそうです。


RUANNのように、日本で先にデビューした歌手が韓国で新人としてデビューする例が増えています。元AKB48の高橋朱里さんが今年8月、6人組ガールズグループRocket Punchのメンバーとして韓国でデビューしました。日本の歌手がKPOPの歌手として再デビューを果たしているのは、韓国と日本の関係が悪化し、往来が減っているこうした時期としては異例のことと言わざるをえません。それと同時に、JPOPの市場を超えKPOPを足掛かりに世界に羽ばたこうという認識が、日本のアイドルの間で広まっていることを推測させる出来事ではないでしょうか。 


韓国と日本の関係は依然として突破口を見出せずにいますが、日本では多様な形で韓国のコンテンツが消費されているようです。音楽の他にモクバン(食べる放送)も人気があるとのこと。モクバンとは、食べ物を食べる様子を見せる、音を聞かせる放送のことで、最近ではユーチューブで多く見ることができます。食べる速さや量を競うフードファイターとは異なり、どれだけおいしそうに見えるかが重要になってきます(もちろんたくさん食べる人も多いですが、基本的には量を競うものではないようです)。韓国は日本よりも出前で食べられる料理が多いことが、モクバンというコンテンツを一層豊かに、人気のあるものにしていると分析されています。


ネット上でなく、実際に日本で人気のある韓国のメニューとしては、チーズタッカルビやチーズハットグなどが挙げられると、韓国メディアでも紹介されています。こうしたことから、日本でドラマ、KPOPがそれぞれ第1次、第2次の韓流をリードしたとすれば、いまでは韓国料理、食べ物が第3次韓流を生み出しているのではないかという見方もあります。


実際、韓国観光公社が今年6月に公開した、日本から訪韓した観光客に対する実態調査の結果によりますと、去年、日本から韓国を訪れた旅行者は、韓国を訪れた理由として、「グルメ」を挙げている人が最多(42.4%)だったということです。専門家(韓国コンテンツ振興院 日本ビジネスセンター長 ファン・ソネさん)は、「日本で第3次韓流をリードしている世代は10代から20代」だとして上で「この世代は両国の政治的な関係を意識せず、好きなことを好きに楽しむ世代」だと分析しています。

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